前王者の村中優が復帰戦でTKO勝利
「ボクシング 53・0キロ契約10回戦」(12日、後楽園ホール)
前日本フライ級王者・村中優(30)=フラッシュ赤羽=が、石橋俊(28)=仲里=を6回1分23秒TKOで下し、1年ぶりの復帰戦を飾った。
村中は23勝(8KO)2敗1分、石橋は10勝(4KO)19敗1分とした。
立ち上がりこそ、石橋のジャブの距離に付き合い、動きも硬かったが、手数と有効打では一枚上。左ボディーからのワンツー、左右のフックなどコンビネーションを浴びせた。4回以降はほぼ一方的な展開とし、粘る石橋に連打を集めた6回、レフェリーが試合を止めた。
村中は昨年4月、林徹磨(セレス)との3度目の防衛戦で体重オーバーで失格し、王座をはく奪された。
10月には、渡辺秀行(郡山)との51・5キロ契約10回戦が計量失格で試合中止となり、日本ボクシングコミッション(JBC)から1年間の出場停止処分を受けた。JBCは村中に対し、体重管理リポートを提出させるなどしていたが、復帰に向けた取り組みを評価し、処分を半年に短縮した。
「自業自得で1年ぶりの試合になりましたけど、リングは気持ちよかった。応援してくれた皆さんのおかげで試合ができました」と勝利者インタビューで感謝の言葉を口にした。
試合については「若干硬かった。倒そうと意識し過ぎて、いつもの自分じゃなかった。気持ちの問題、自分はそういうのは出ないと思っていたけど、出ましたね」と負けられない試合を振り返った。
今後はスーパーフライ級に階級を上げることで、川島勝会長と意見を一致した。村中が新たなスタートを切った。


