元ＷＢＣ世界バンタム級王者・辰吉丈一郎（４５）のドキュメンタリー映画「ジョーのあした　辰吉丈一郎との２０年」が２７日、大阪に続いて都内で公開。ヒューマントラストシネマ渋谷で辰吉と阪本順治監督（５７）の初日の舞台あいさつが行われた。

　この日は俳優の江口洋介（４８）が花束を持ってサプライズゲストで登場。人気ドラマ「ひとつ屋根の下」の大ファンだった辰吉に、阪本監督が「あんちゃん」役の江口を紹介したことから交流がある。大阪で試合を観戦し、翌日に辰吉の妻るみさんの実家の喫茶店で家族とも交流したという江口は「（辰吉は）試合後の腫れた顔で一緒にコーヒーを飲みました」と思い出を語った。

　すでに「ジョーのあした」を見たという江口は「阪本監督の演出はしつこいが、ある種の信念を感じる。辰吉君が自問自答している言葉を（１本）１１分ももたない１６ミリフィルムで撮った。緊張感の中で試合のようにやってたんだろうな」と想像。「すごいものを見せてもらった。生きざまが見られる映画」と説明した。

　辰吉は江口の賛辞に「うまいたとえするなあ」「表現力がすごいなあ」と感心するばかり。江口の退場時には「タツヨシコール」ならぬ「エグチコール」が会場からわき起こり、さすがの「あんちゃん」も大照れだった。