アジアミニマム王者・加納が国内第3戦
「ボクシング・8回戦」(12月27日、三田市総合文化センター・郷の音ホール)
WBAアジアミニマム級王者・加納陸(17)=大成=が21日、兵庫・三田市内で会見し、12月27日、地元・三田市で国内3戦目を行うことを発表した。相手は元WBO世界同級1位のピグミー・ゴーキャットジム(34)=タイ=で57勝(23KO)7敗2分けの戦績を誇り2度の世界挑戦キャリアのある強豪だ。
タイで試合を見たことがあり、「間違いなく過去最強。強いのは強いけど手に負えないとは思わない。最後まで自分のボクシングを貫き戦うだけ」と格上打破へ意気込んだ。
11月16日に誕生日を迎え、試合時は18歳。来夏に井岡弘樹氏の持つ国内最年少18歳9カ月を超える世界奪取を見据える。まずは、ピグミーに勝って世界ランク入りすることが、記録への最低条件。
丸元大成会長は「57勝は間違いなく強い。キャリアを1番警戒している。ごまかすのがうまいし、敵地なら1回からポイントを取りに来る。キャリア対若さの戦い」と接戦を覚悟。勝てば来春にも東洋太平洋か日本タイトルに挑戦する青写真。記録達成を逆算し、1戦も落とせない戦いが始まる。
加納は「勝たないと何も見えてこない。次、勝てば見えてくるもちろん(最年少記録を)獲る気です」と強気に言い切った。
16歳時に海外デビュー。7戦=5勝(3KO)1敗1分け=のキャリアを積み、6月7日に国内デビュー戦をKOで飾った。国内2戦目となった9月27日は、初の日本選手相手となった松井謙太に判定勝利したものの、大苦戦した。
「前回はしょうもない試合をしてしまった。汚名返上したくて仕方がない。汚名返上と世界ランク入り、両方を果たして、いいお正月を迎えたいです」と、教訓を胸にする。
前戦の興行ではIBF世界ミニマム級王者・高山勝成(仲里)が原隆二(大橋)を8回TKOでたたきのめした。自身のふがいない試合後に観戦した加納は「すごかった。正直、今の自分では相手にならないと思った」と、世界トップ級に身を引き締めた。
“高い山”であるからこそ挑んでみたい。「高山チャンピオンとやってみたい。スパーリングも何度もやってもらっている」と、来夏までに何が何でも挑戦権を手にする。
