坂晃典が「辰吉2世」京口竜人から金星
「ボクシング・58キロ契約8回戦」(4日、エルおおさか)
関西のホープ対決は、坂晃典(23)=仲里=が日本フェザー級10位・京口竜人(24)=を3回1分58秒、大逆転のTKO勝利で破り、金星を挙げた。
1回、「緊張し過ぎて目の焦点が合っていなかった」と京口の右ストレートをまともに顔に食らいダウン。ダメージは残り、フラフラ。右目もカットし流血しながらクリンチを繰り返し、何とかKOピンチを耐え切った。
2回、逃げて粘って体の回復に努めると「ようやくハッキリ相手が見えるようになった」と平常心に戻った。
3回、打ち合いから一瞬のスキをつき、右カウンターを打ち込みダウンを奪い返す。立ち上がった相手を怒とうのラッシュで仕留め、リングに沈めた。
京口は11年全日本新人王で試合前まで14戦13勝(9KO)1分け。「辰吉2世」の異名を取る無敗の強打者に坂が初黒星を付けた。「ダウンはしたけど、負けるとは思っていなかった」と自信通りの結果を手にした。
12年西日本新人王MVPを獲得。元東洋太平洋フェザー級王者の大沢宏晋(29)=ロマンサ雅=ら格上相手に善戦してきた。今回は、大沢に胸を借りスパーリングを行ってきたことで成長した。
「大沢さんは、スパーの後でもほんまのこと言ってくれるから、ホントにためになった。大沢さんのおかげ」と勝利後の控え室で対面し感謝しきり。
応援に駆け付けたジム先輩のIBF世界ミニマム級王者・高山勝成は「良くなかったな。結果オーライ」と勝利にも厳しい言葉を後輩に投げかけた。
反省は残すが、これで日本ランク入りは確実。激戦区のフェザー級戦線に殴り込みをかける新鋭は「一生懸命、感謝を忘れず、練習していきたい」と気を引き締めた。