イチロー、不正投球左腕から中前打

 「マーリンズ5-2オリオールズ」(24日、マイアミ)

 マーリンズのイチロー外野手(41)は5-2の八回に代打で途中出場し、中前打を放った。打率は・296。メジャー通算安打数を2876本とし、歴代41位のメル・オットの記録に並んだ。

 本拠地に大きな歓声と拍手が起こった。3点リードの八回、2死走者なし。「代打・イチロー」がアナウンスされた。観客の中には喜びのあまり立ち上がり、声援を送る者さえいた。

 マウンドには、前日の試合で異物を指につける不正投球で退場処分を受けた中継ぎ左腕のマティス。“野球のセオリー”では左対左は打者が不利とされている。成績不振で1週間前に解任されたレドモンド前監督が頑なに拒んだ起用でもある。イチローは前日まで16度の代打で左投手と4度対戦しているが、いずれも代打で登場した後に敵軍ベンチが投手を右から左に替えている。

 とはいえ、イチローのメジャーでの対左腕打率・330。試合後のジェニングス新監督はマティスとの過去の対戦成績、6打数3安打(プレーオフ含む)を持ち出し、「イチローはどんな投手でも得意にしている」と力説。イチロー本人も「体はできてます。行けと言われれば行く」とさらりと言った。

 快音を響かせたのは1ボール2ストライクからの4球目だ。138キロの内寄り低めのスライダーを鋭くセンターへ弾き返した。「(対戦の)数は少ないけどたくさん見てるからね、ダグアウトからもテレビでも。そんな少ないんだっていう印象ですね」。そう話すほど、熟知している投手。縦のスライダーはマティスの決め球でもある。「あの球(スライダー)を捨てるわけにはいかない。追い込まれたらどっちを待つかって言ったらあのボールを待つ。真っ直ぐはファウルにするという考え方じゃないとね」と振り返った。

 チームは5月1、2日以来の連勝で6カードぶり(ジャイアンツ4連戦2勝2敗を含む)の勝ち越し。GMからの転身で話題になったジェニングス監督にとっても就任7戦目で初の連勝で借金を9とした。

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