パドレスが大改革…“絶対王者”打倒へ

 大リーグのパドレスが、同じナショナル・リーグ西地区に属し、過去5年で3度ワールドチャンピオンになっているジャイアンツの牙城を崩すべく、大改革に乗り出した。

 昨年8月に37歳の若さでゼネラル・マネジャー(GM)に就任したAJ・プレラー指揮の下、18日夜(日本時間19日)から19日夜(同20日)にかけて5件のトレードが成立したことを正式発表した。

 今季のチームの打率・226、109本塁打、535得点はいずれもメジャー30球団中最低の数字。投手有利のペトコパークが本拠地となった04年以降、貧打はチームの懸案事項だった。補強ポイントは「長打力のある打者」をかき集めることだった。

 ドジャースとのトレードでは、メジャー通算182本塁打、11年には打率・324、39本塁打、126打点、40盗塁を記録したケンプ外野手を獲得するために正捕手のグランダルら3選手を放出。レイズ、ナショナルズを巻き込み、合計11選手が動いた三角トレードでは、レイズの昨季の新人王マイヤーズ外野手やハニガン捕手らをゲットした。

 実は、パドレスは今季の主力外野手だったメイビンとスミスとは16年まで、ベナブルとクエンティンとは来季まで契約を結んでおり、この時点で外野手は6人に。それでもプレラーGMは補強の手を緩めることなく、4人のマイナー選手を交換要員としてブレーブスから今季29発、102打点のJ・アップトン外野手の獲得した。

 アスレチックスとのトレードでは正捕手のノリスを手に入れ、グランダルの後釜を確保。さらに、レイズから獲得したばかりのハニガン捕手を放出し、レッドソックスのミドルブルックス三塁手も加え、内野手を強化した。

 新たに獲得した野手はいずれも一発を期待できる選手ばかり。遊撃手は問題児だったE・カブレラを切り、関係者によると、正遊撃手をアマリスタとバームズに争わせる方針だという。交渉が順調に進めば、来季は一塁手のアロンゾ、二塁手のジョーコ以外、6つのポジションが新メンバーになる可能性がある。

 パドレスは69年の球団創設以来、84年と98年に2度ワールドシリーズに進出しているが、世界一は成し遂げていない。今季は77勝85敗(地区3位)で4年連続の負け越し。プレーオフからは06年を最後に遠ざかっている。

 名門コーネル大出身の若きGMの契約は5年。まずは来季の契約を保障された7人の外野手をどうさばくのか。来季はどんな戦いぶりを見せてくれるのか。今後どのようなチームを作り上げていくのか、大きな注目を集めることは間違いない。

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