９０年の放送開始からフジテレビ系「ちびまる子ちゃん」（日曜、後６・００）の「お姉ちゃん」（さくらさきこ）の声を担当してきた水谷優子さん（享年５１）が１７日に急逝したことを受け、フジテレビは２９日、後任が豊嶋真千子に決まったことを発表した。水谷さんの「お姉ちゃん」はこの日がラスト回だった。豊嶋は６月５日放送分から２代目お姉ちゃんとして登場する。

　水谷さんは乳がんで闘病しており、体調不良を考慮して、番組側では６月５日と１２日放送分について豊嶋の代役を務めることで今月１３日に収録を済ませていた。過去に「ちびまる子ちゃん」に出演したことがある数人でアフレコを行い、声を聞いた上で豊嶋の代役が決まっていた。

　その後、水谷さんの体調が回復せず、他界。２０日に正式に「２代目お姉ちゃん」として豊嶋が決定した。

　豊嶋は「大好きな『ちびまる子ちゃん』という作品で、２代目お姉ちゃん役を演じさせていただけること、大変光栄に思います。緊張する気持ちもありますが、スタッフの皆様、キャストの皆様と一緒に、水谷さんからのバトンを受け継いで、自分らしく精一杯演じていきたいと思います」と意気込みをコメントした。

　豊嶋は水谷さんと同じ事務所に所属。ＮＨＫ「ダーウィンが来た！生き物新伝説」のナレーションや、フジ「ゲゲゲの鬼太郎」ろくろ首役などで知られる。

　まる子役（さくらももこ）の声を務めるＴＡＲＡＫＯは２９日、放送を前に自身のブログを更新。「さよならなんて言うわけがない　また会えるもん」と水谷さんへの思いを初めてつづった。ＴＡＲＡＫＯがブログを更新したのは今月１６日以来。水谷さんの死後は沈黙を守っていた。

　この日は水谷さんの収録による最後の回。『お姉ちゃんと写生大会に行く』『友蔵、まる子を叱りたい』の２本が放送された。５月２２日放送分と合わせて４月末に収録していた。