はんにゃ川島 腎臓がん予後も良好

 お笑いコンビ「はんにゃ」の川島章良(34)が4日にテレビ朝日系で放送された「しくじり先生 俺みたいになるな!!2時間スペシャル」に出演し、2014年11月に腎臓がんが見つかり、15年1月に摘出手術を受けたことを告白した。腎臓がんの症状、術後のリスクなどについて兵庫県芦屋市の「松本クリニック」松本浩彦院長に解説してもらった。

 腎臓の大きさは握りこぶしくらいのサイズ、背中側の腰の真上くらいに左右一つずつあります。腎臓がんは、初期の段階ではまず自覚症状はありません。がんの直径が5センチ、腎臓全体の半分くらいの大きさになって、はじめて腹痛や血尿といった症状が出ます。

 ちゃんと健康診断を受けていれば、たいていは腹部エコー(超音波)検査で直径5ミリ程度から発見できます。わたしの経験から言うと2センチくらいになって見つかることが多いですね。それでおかしいとなったら、CTやMRIですぐに確定診断できます。

 がんだけを一部削りとるか、腎臓をまるまる摘出するか、これはがんの大きさで決まることが多いので、今回の川島さんの場合は、2センチより大きかったと推測できます。

 がんは5年生存率、つまり5年以内に再発や転移がなければ治ったとみなします。腎臓がんはがんの中でもおとなしいタイプですので、早期発見、早期治療で5年生存率が90~100パーセントというデータがあり、予後は非常に良好です。

 川島さんはテレビ番組で、半年に一度の検査を続けて「5年経過して何もなければ卒業」といったコメントがありましたので、まず早期だったと考えられます。また、部分切除を行うと、残った腎臓に局所再発する可能性もありますので、全摘出は良い判断だったと思います。これらの情報を考え合わせると、川島さんがこの先、この病気が原因で命を落とす確率は極めて低いと言って良いでしょう。

 腎臓は誰でも二つ持っている臓器です。腎不全の患者さんに親兄弟が自分の腎臓を一つ提供して生体腎移植する治療は一般的で、腎臓が一つになってもあまり大きな問題はありません。残った腎臓が代償(無い部分を補う)的に肥大し、一つでも立派に働いてくれますので、その点もあまり心配はありません。

 しかし、いくらおとなしい、予後の良いがんだとはいっても、悪性腫瘍に変わりはありませんので、再発、転移はこれからも半年に一度はしっかり検査する必要があります。川島さんにとっては不安な日々になると思いますので、ファンの方々には優しく見守ってあげて頂きたいですね。

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