長谷川アナ、被害者の婚約者芸人が感謝

 フリーアナウンサーの長谷川豊が、キャスターを務めているテレビ大阪「ニュースリアルKANSAI」で取り上げた交通事故裁判の被害者(死亡)が、若手お笑い芸人の婚約者で、長谷川が先日、番組で出会ったその芸人から涙とともにお礼を言われたことを25日、公式ブログで伝えた。

 若手芸人はその番組で、開始前に観客を盛り上げる「前説(まえせつ)」を務めていた。本番前に長谷川の楽屋を訪ねてきた彼は「僕…長谷川さんにお礼を言いたいことがあって…」と目に涙を浮かべて切り出したという。

 彼は婚約者が5月11日に交通事故で亡くなったことと、その名前を長谷川に告げた。長谷川はもちろん、その名前を覚えていた。

 彼女は看護師で、アメリカ村を歩いていた時に、女性美容師が運転する暴走車が突っ込み、犠牲者となった。加害者は多量に飲酒していたため警察は「危険運転致死傷」の容疑で送検したが、検察はこれをより軽い「過失運転致死傷」で立件した。

 長谷川はこの裁判を取材後、番組で疑問を投げかけた。そして「危険運転致死傷」での立件を求める署名運動が始まり、現在署名者は13万人を超えているという。

 芸人の彼は「恵果について、あそこまではっきりと検察を批判してくださったのは、長谷川さんだけでした」と婚約者の名前を告げて長谷川に感謝した。

 結婚式を前に、無謀運転で婚約者を奪われた彼は、婚約者のお母さんに「恵果が好きだったのはお笑い芸人として、人を笑わせているあなただ」とうながされ、事件の数日後には人を笑わせるため舞台に立ったという。

 彼はその日の番組でも、前説の仕事を見事に務めていた。長谷川は「立派な姿を見て、私も涙が出そうになりました」と、舞台の彼の向こうに亡くなった婚約者の笑顔を見ていた。

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