辰巳ヨシヒロ氏死去 「劇画」産みの親
漫画家の辰巳ヨシヒロ氏(本名・辰巳嘉裕)が7日午後6時49分、悪性リンパ腫のため死去した。79歳だった。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会が催される予定。
辰巳氏は51年、長編漫画「愉快な漂流記」でデビュー。大人向けの漫画を模索し、自らの作品群を称した「劇画」が一般的な名称となった。
さいとう・たかを氏らとともに劇画工房を設立し、活動。近年は海外で高い評価を得て05年にアングレーム国際コミック・フェスティバル(フランス)、06年サンディエゴ・コミック・コンベンション(アメリカ)で特別賞を受賞。08年、自伝的マンガ「劇画漂流」で第13回手塚治虫文化大賞を受賞。10年には同作でアイズナー賞(アメリカ)を2部門で受賞した。「劇画漂流」はシンガポールで「TATSUMI マンガに革命を起こした男」のタイトルで映画化された。
