宮沢和史涙 BOOM解散ツアー初日

 12月17日の日本武道館公演で解散する4人組ロックバンド・THE BOOMが19日、兵庫県神戸市の神戸国際会館でラストツアー(15カ所15公演)をスタートさせた。代表曲「島唄」では、ボーカル・宮沢和史(48)が涙で歌えなくなり、満員2100人のファンの歌声に助けられ歌いきった。

 1986年の結成から一度もメンバーチェンジすることなく、共に歩みを進めてきた4人。立ち見も出た満員の客席から「ありがとうー!」と感謝の言葉が飛ぶ中、宮沢は「ありがとう!みんなの気持ちは分かってる。この日が来るのが楽しみであり、足踏みをしたくなる時もあったり…でもみんなに会えて最高の気分です」と心境を明かした。

 5月にデビュー25周年を迎えたのを機に、決意した解散。「25年間歩んだ道のりを、みなさんと一緒にお祝いをしたい」(宮沢、公式HPより)という思い通り、89年のメジャーデビュー曲「君はTVっ子」からスタートしたライブは、代表曲「風になりたい」や2013年発表の楽曲「世界でいちばん美しい島」を含め、25年の集大成といえる全24曲。

 アンコール前最後の曲「島唄」では、宮沢が「多くの人との出会いをもたらした曲」と話し、「思い切り歌わせて」と宣言しながらも、感極まり、涙。半分も歌えなくなり、ファンの大合唱に助けられ、歌い切った。

 アンコールで再登場すると、宮沢は「オレは男だからね、人前では泣かないよ。泣いたふりすりゃ、盛り上がるだろ…」と照れ隠しで話していた。

 なおこの日は、今年2月に1型糖尿病を発症したベースの山川浩正(49)が最近になりめまい症を発症したことから、サポートミュージシャンが手伝いながらのライブとなった。

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