今陽子 岩谷さんは「音楽の母」

 多くのヒット曲を手掛けた作詞家の岩谷時子(いわたに・ときこ=本名トキ子)さんが25日午後3時10分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。97歳だった。岩谷さんの作詞による「恋の季節」は1968年に発売され、オリコンチャート17週連続1位になるという大ヒットとなった。同曲を歌った「ピンキーとキラーズ」の今陽子(61)が哀悼の談話を所属事務所を通じて発表した。

 「岩谷先生が越路吹雪さんとパリのカフェを訪れた時に生まれたのが『恋の季節』の“夜明けのコーヒー”というフレーズだそうです。16歳の私に、こんな大人の歌詞を書いていただいたことがとても光栄でした。岩谷先生の世界の魅力は、女心を強烈に表した言葉なのだけれど、そこの品とエレガントがあるところです。スタジオでお会いするといつも年齢不詳で、でも、とても上品な方でした。私にとって、音楽の父がいずみたく先生、母が岩谷時子先生。私は音楽の両親を2人とも失ってしまいました。岩谷先生からいただいた教えを大切にし、思いを新たにして、これからも努力してゆきたいと思います」

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