勘三郎さん天使の紙吹雪舞う中、出棺

 今月5日に急性呼吸窮迫症候群のため57歳で亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの告別式が11日、密葬として都内の自宅で営まれ、歌舞伎俳優の松本幸四郎や脚本家の宮藤官九郎ら関係者約500人が参列した。喪主の長男・勘九郎、次男・七之助は京都・南座で公演のため、告別式には列席しなかった。

 勘九郎、七之助、好江夫人が思いをしたためた手紙を元フジテレビアナウンサーの野間修平氏が代読。「心が折れそうな家族を励ましてくれました。11月初旬に声が出た時の言葉は『好江(妻)、雅行(勘九郎の本名)、隆行(七之助の本名)、愛(勘九郎の妻)、七緒八(孫)、ありがとう』でございました。」と読み上げると、参列者からすすり泣きが漏れた。

 勘三郎さんの棺は義弟の中村福助、勘三郎さんを父のように兄のように慕っていた中村獅童、演出家・野田秀樹氏、野球評論家の江川卓氏らが支えて運び、出棺の際には、天使をかたどった紙吹雪と、銀のテープが舞い、「中村屋!」「十八代目!」の掛け声も飛んだ。

 当初は非公開の予定だった祭壇の模様も報道陣に公開された。遺影は2009年、長男・勘九郎の挙式の際、写真家・篠山紀信氏が撮影したタキシード姿でほほえむ姿で、勘三郎さんの大好きだった赤ワイン2本とカレーも添えられた。

 また、戒名は歌舞伎に人生を捧げた勘三郎さんにふさわしく、演技に関係する「演暢院釋明鏡大居士(えんちょういんしゃくみょうきょうだいこじ)」と付けられた。棺に掛けられた衣装は六代目尾上菊五郎から譲られた勘三郎さんの当たり役でもある「船弁慶」の静御前の衣装がかけられた。

 なお、葬儀・告別式は27日、東京・築地の築地本願寺本堂で執り行われることが発表され、葬儀委員長は大谷信義松竹株式会社代表取締役会長。喪主は長男の中村勘九郎と次男・中村七之助が連名で務める。

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