映画の山田洋次監督(81)が4日、京都南座で行われた最新作、映画「東京家族」(13年1月19日公開)の特別試写会で舞台あいさつに登場した。
同作は小津安二郎監督の「東京物語」(53年)をモチーフに、現代日本の家族の姿を描いた。昨春のクランクイン直前に、東日本大震災が発生し「この国はどうなっていくんだろうと思った」と当時を振り返った山田監督。撮影を延期し、被災地を訪問した後に“震災後の日本”を念頭に脚本を書き換えた。完成にこぎつけた山田監督は「皆さんに見ていただくのを前に、判決を聞くような心境です」と緊張した面持ちで語った。