新十両・佐藤は連敗止め9勝目
「大相撲夏場所11日目」(18日、両国国技館)
貴乃花部屋初の日本人関取で新十両の佐藤(19)は東龍(29)玉ノ井=を押し出しで破り連敗を2で止め、9勝目を挙げた。
モヤモヤを吹っ切るかのように持ち味の突き押しをさく裂させた。頭で当たって下から攻めて相手を起こすと、出足鋭く一気に決めた。「考えすぎていた。止まらずに落ちてもいいから前に攻める気持ちでいった。相撲は悪くない。切り替えられたと思う」と、会心の内容を振り返った。
10代新十両では戦後初の無傷8連勝で勝ち越し。しかし、初の15日間は徐々に疲労がたまっていた。9日目に初黒星を喫すると、10日目も力なく連敗。携帯電話には父・一哉さん(54)から10件もの着信があった。
「まあボロカスに怒られましたね。『何してんのや!』と。小さい時からオヤジが怒ったら怖い。疲れたとか言ってる場合じゃない」と震え上がって気持ちを立て直した。
空手経験者の父は佐藤を相撲の道に導いた存在。取組後は毎日、連絡を取り合う。「勝てばLINE、負けると着信ですね。きょうはLINEですみそう。これでLINEじゃなかったらどうしたらいいか」と苦笑いした。
佐藤は千代の国(九重)と2敗で並びトップタイ。2敗だった宇良(木瀬)、朝弁慶(高砂)は3敗に後退した。





