東京五輪種目選考 透明性に疑問も

 20年東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日、都内で開催地が提案できる追加種目の検討会議を行い、第一次選考の結果を発表した。応募のあった26競技団体から8団体に絞り込み、野球・ソフトボール、空手、スカッシュ、ボウリング、サーフィン、ローラースポーツ、武術が最終選考に残った。一方で日本の国技、相撲のほか、100年ぶりの競技復帰を狙った綱引き、ウエークボードや、ダンススポーツ、チェスやトランプゲームのブリッジなどが落選した。

 ただ、通過した競技、落選した競技ともその理由、要因は発表されず、組織委員会が「原則」とする「選考過程の透明性」という面では疑問が残った。

 組織委員会は、IOCも求める「若者への訴求力」、「大会機運の高揚」の2つを重視して選考したという。検討会議の御手洗冨士夫座長は「全員のコンセンサスで決まった。特に会議が異論があったわけではない」と、すんなりを強調。武藤敏郎事務総長は「個々について入った理由、落ちた理由は申し上げられない。IFの体制や世界的普及度、男女平等のバランスなどを一つ一つ評価した結果」と説明したが、数字的な根拠なども示されず不透明感が残った。

 今月3日には組織委員会の森喜朗会長が講演会で、フライング気味に野球・ソフトボールと空手について「有力」という認識を示す場面があった。落選した競技団体の関係者からは「出来レースでは」と、疑心暗鬼の声も聞かれる。8月には最終選考の決め手となる各競技団体からのヒアリングが行われるが、透明で公平な選考が求められる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス