トゥクタミシェワが3回転半に成功

 「フィギュアスケート世界選手権、第2日 女子ショートプログラム」(26日・中国、上海)

 新時代の到来を告げるか。中国、上海で行われている世界選手権女子ショートプログラム(SP)で、ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ(18)=ロシア=が、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど会心の演技で、歴代3位となる77・62点で首位発進を決めた。

 トゥクタミシェワは冒頭でトリプルアクセルに挑み、ほぼ完ぺきに着氷。ジャンプはしっかりと認定。1・57点の加点がついた。その後の3回転ルッツ、終盤の3回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプも決めて高得点をたたき出した。

 国際大会でトリプルアクセルが認定されたのは、14年世界選手権女子SPの浅田真央以来で、史上6人目。過去の成功者は、伊藤みどり、トーニャ・ハーディング(米国)、中野友加里、リュドミラ・ネリディナ(ロシア)、浅田真央の5人。トゥクタミシェワはSP後の会見で「男子はSPとフリーで3回4回転ジャンプを跳んでいる時代。着氷できる可能性は五分五分だったけど、トリプルアクセルは女子が今後、進化していくために必要な要素」と、力強く言ってのけた。

 今季休養中の浅田真央がこだわり続けた“伝家の宝刀”だが、転倒のリスクが高く、これまで挑む選手すら、なかなかいなかった。ただ、ここにきて着実に、その後に続く選手が出てきている。日本でも大庭雅(19)=中京大=が13年全日本選手権で挑戦。転倒したが、練習では成功することもあるという。ジュニアの樋口新葉(14)=日本橋女学館中=も練習しており、現在は「調子の凄くいい時で、あと4分の1(回転)足りない」という状態。来季に向けて、完全習得を誓っている。

 世界でも、このままトゥクタミシェワがGPファイナルに続き世界選手権も圧勝するようなら、黄金時代を迎えつつあるロシア勢を中心に、トリプルアクセルの必要性が高まる可能性がある。かつて“皇帝”プルシェンコが男子の4回転時代を生み出したように、真央が作り、トゥクタミシェワが続いた流れが、女子フィギュア界に大きなうねりを生み出そうとしている。

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