G川相監督代行、采配面白いように的中

 「阪神3-5巨人」(19日、甲子園)

 巨人が延長戦の末に勝利し、カード勝ち越しを決めた。勝利を呼び込んだのは、川相昌弘監督代行の好采配だった。

 1点を追う九回。前のイニングに適時失策をしていた片岡に代打・高橋由を送ると、これが的中。阪神の守護神・呉昇桓の初球を中前にはじき返し、無死一塁の好機をつくった。川相監督代行は「(高橋由は)去年も呉昇桓から打っているし、先頭から使ってよくヒットを打ってくれました」と振り返った。

 すかさず代走の鈴木を送ると、3番の橋本には強攻策を指示した。絶好調の橋本は「真っすぐの甘いところを待っていた」と、速球を狙い打ち。右中間へ同点の適時二塁打を放ち、期待にこたえた。

 この場面、川相監督代行の頭には犠打で走者を進める選択肢もあったという。ただ、「1点というより(一気に)2点を取って勝てたら、という思いがあった。代走の鈴木が出てきて、(相手バッテリーが)早くカウントを整えたいところを逃さずに打ってくれた」と、してやったり。

 一方、延長に入ると手堅く走者を進める采配に徹した。十回1死一塁では、金城に送りバントを指示。ここは得点につながらなかったが、十一回は無死一塁から4番坂本の犠打で得点圏に走者を進め、小林の決勝打を呼び込んだ。

 21日の広島戦からは、インフルエンザのため療養していた原監督が復帰する。川相監督代行は、原監督不在の5試合を4勝1敗で乗り切り「阿部と亀井を離脱させてしまい申し訳ないが、一丸となって戦って、こういう成績で監督に戻ってきてもらえる。僕としたら少し、良かった。ホッとしています」と、肩の荷を下ろした。

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