星野監督辞任会見の一問一答
楽天の星野仙一監督(67)は18日、ロッテ戦の試合前に仙台市内で会見し、今季限りで辞任することを明らかにした。会見には三木谷浩史オーナー(49)も同席した。会見の一問一答は次の通り。
(会見の冒頭であいさつ)
「突然のことで、皆さん集まっていただき、ありがとうございます。直接の(辞任の)原因は、やはり成績。しかも、2カ月間も戦場から離れたことで、ファン、選手、球団に大変迷惑をかけた。オーナー、社長からは、『そんなこと言わず、もう1年、何年でもいいから』と諭されましたが、勝負師として、シーズンを離れるということはあってはならない、そういう思いで(辞任を)決意した」
‐辞任を決めたのはいつか。
「復帰させていただいて…というか、入院しまして、こんなことではいけないなと、そういう思いでいた。皆さんの報道で、ファンから『早く帰ってきて』というような、うれしい声を聞いて、早く戻らないといけないと思いながらリハビリしてきましたが、こんなことではいけないなあと。その辺で、私は密かに、今季限りでと決意していました」
‐選手に伝えたことは。
「震災から始まって、大変な1年目だった。1年目から勝っていかないといけないという焦りもあったんですが、(成績が)冴えなかった。それから2年後、昨年ですが、東北の人たちをもっと喜ばせよう、そういう思いが体の芯から、プレーひとつひとつに表れていた。私自身にも、日本一という素晴らしいプレゼントをしてくれた」
(続けて)
「思い起こせば、楽天を引き受ける前、そろそろ野球がやりてえなと思っていたころ、三木谷オーナーから、やってくれよと声を掛けてもらって、非常にうれしかった。ヨーシ!と。周りは、何であんなチームに行くんだと言われたが、これが監督としてのロマンなんだと。3年目に胴上げをしてくれたみんなに、感謝しないといけない」
‐東北のファンへ。
「最近では、『何やってんだ、監督は!』というヤジも飛んできて、いい雰囲気になってきた。ミスしても以前は拍手があったが、それじゃ強くならない。野球を見る目というものが、東北の人たちも厳しく贅沢になってきたということは、我々をもっともっと向上させるのかなと。ここまで選手たちを成長させてくれたのは、ファンの皆さんのおかげだと思う」
‐複数年契約の途中だが。
「勝負事というのは、1年1年。昨年と比較すれば、(成績が)天と地の差。そういう意味を考えれば、休んだことを含め、(最下位争いを続ける)この数字というものが私自身、許せなかった」
‐これからのチームに求めるものは。
「挙げればキリがないし、完璧というのはあり得ないが、闘争心というものを皆さんの前で植え付けなければ、プロでない。選手にも、いつまでもうるさいジイさんでいるからな、ユニホーム脱いでもうるさい男でいるから、覚悟しとけと。そういうことは話しました」