月曜日の深夜０時台、ファッションブランドの『ヒステリックグラマー』がツイッターで定期的にトレンド入りする謎の現象が起きている。

『ヒステリックグラマー』とは、アメリカンカジュアルをベースに、１９６０～８０年代のロック、アート、サブカルチャーの要素を取り入れたコレクションが中心のファッションブランド。１９８４年にデザイナー・北村信彦が起ち上げた。

そんな『ヒステリックグラマー』が８月２３日の深夜０時台、ツイッターでトレンド入り。「なんでヒステリックグラマー？」「潰れるのかと思って焦った」「懐かしいな～」「１０代の頃よく着てた」と自身の青春に思いを馳せるツイートが並ぶ一方で、関西人の反応はまた違ったものだった。

「あ、今日長谷コレか」「トレンドにヒステリックグラマーがあったから調べたら、やっぱりやってた長谷コレ（笑）」「ヒステリックグラマーのトレンドで、過ぎるＴＶ見逃したことを悔やむ関西人･･･」などのツイート。というのも、関西で今『ヒステリックグラマー』といえば、「長谷コレ」のことなのだ。

◇ 関西人から人気の「長谷コレ」とは？「長谷コレ」とはお笑いタレントのなるみとナインティナイン・岡村隆史がＭＣをつとめる関西ローカルのバラエティ番組『なるみ・岡村の過ぎるＴＶ』（ＡＢＣテレビ）の名物企画、「オシャレ過ぎる長谷兄　ＮＧＫコレクション」の愛称。「なんばグランド花月」の関係者ロビーにカメラをこっそり設置し、楽屋入りする漫才師・ティーアップの長谷川宏の私服コーディネートを番組が一方的に紹介するというコーナーである。

吉本イチのファッションモンスターとして知られる長谷兄の斬新コーデは毎回話題を呼び、またＤＪハマー（テンダラー浜本）の耳に残る実況も相まって、２０１４年の番組初期から続く人気コーナーとなっている。放送のたびに長谷兄が「ヒステリックグラマー」のジーンズやライダースを着用して現れることから、「ヒステリックグラマーのトレンド入り＝長谷コレ」という構図が関西地区では確固たるものになったのだ。

２３日放送回の『オシャレ過ぎる長谷兄　ＮＧＫコレクション２０２１夏』では、「ヒステリックグラマー」の白デニムと赤いキャップが登場し、ＤＪハマーも「ヒス！ ヒステリック！ ヒステリックグラマー！」「ヒスの二刀流！」と歓喜の雄叫び。

ＳＮＳではヒステリックグラマーが出てくる前から「待機してる」「早く叫びたい」と待ち構える人も多く、「ヒステリックグラマーがトレンド入りするのおもしろすぎる」「言いたくて見てるかもしれないｗｗｗ」「やっと言えた」「トレンド入りは関西では年４回基本」など、おなじみとなったその現象を楽しむ人であふれていた。

そんな長谷兄のオシャレトレンドの勢いは止まらず、なんとアーティスティックディレクターを務める新ブランド『ＨＡＳＥ２』が誕生。「ＨＡＳＥ２」ロゴや長谷兄のマークがさらりとデザインされたＴシャツやセットアップ、サンダル、アンダーウェアがオンライン販売され、また８月２４日から期間限定で「なんばグランド花月」（大阪市中央区）１階にポップアップブースがオープンするという。

次回の「長谷コレ」は２０２１年秋頃とのことで、またしてもトレンド入りしてしまうのか楽しみである。ＤＪハマーによる「ファッションジェイソン」「スペイン版寅さんは雪駄じゃなくスニーカー」「それ長谷兄のほうが先はいてましたけど」「長谷我慢」などパワーワードが炸裂した２３日の放送は、『Ｔｖｅｒ』などで見逃し配信中。

(Lmaga.jp)