鎌倉時代のグレート仏師、快慶が奈良に降臨
鎌倉時代を代表する仏師といえば、運慶と快慶。彼らの代表作、東大寺南大門の金剛力士像を知らない人はいないでしょう。その快慶の大規模展が、4月8日から「奈良国立博物館」(奈良公園内)でおこなわれます。
快慶には確証のある遺品が際立って多い一方、その出自は謎めいています。しかし、建久3年(1192)には無位でありながら白河院追善の造像に抜擢されるなど、師・康慶の弟子のなかでも特殊な立場にいたようです。また、彼は自身を「巧匠アン(梵字)阿弥陀仏」と称しており、熱心な阿弥陀信仰者として造仏に携わりました。なかでも阿弥陀如来立像は実在感と格調の高さで知られており、その影響は後世まで及びました。
この展覧会では、快慶の代表作を中心に、作品の成立と密接に関係する絵画、高僧たちとの交渉を伝える史料など88件(うち国宝7件、重要文化財50件)が展示され、快慶芸術を堪能する絶好の機会です。また、会場の「奈良国立博物館」は、東大寺、春日大社、興福寺もすぐ近所。春の行楽を兼ねて出かけるのもおすすめです。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)
