京都のダンサー、バリで悪霊扱いされる

目の動きに至るまで厳密なコントロールが求められる振付と、精霊がダンサーに取り憑くなどの強いスピリチュアル性を持つ演目が多い、バリの伝統舞踊。その世界に飛び込んだ京都の振付家・ダンサーの山下残が、その経験を活かした新作『悪霊への道』を2月3日~5日に「アトリエ劇研」(京都市左京区)で上演する。

上演前に振付の内容が書かれた冊子を配布したり、あえて揺れ動く舞台の上で踊ったりと、ダンスの常識をことごとくくつがえす作品で注目される山下。バリ島にひとりバリダンスを習いに行くも、「観光客ではなくコンテンポラリーダンサーです、と自己紹介したが最後、伝統を侵しにきた現代の悪霊と見なされて呪いをかけられ、リアルに災難が降りかかった」という。

山下は「良い霊も悪い霊も等しく祀って世界のバランスを保つという、バリ島の文化にある確固たるスピリチュアル性を取り込みたい。そうして新たな現代の神話を生み出し、観客に伝えられれば」と話し、精霊(時に悪霊)に取り憑かれるという現象について科学的に検証しながら、バリ舞踊の動きと精神をその独特の振付とダンスによって自らの身体に落とし込んでいく。チケットは前売2000円で、公式サイトにて発売中。

文/吉永美和子

(Lmaga.jp)

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