小吹隆文撰・おでかけアート、4/13~

「とにかく誰よりも現場を見て歩く」を信条に、美術ライター・小吹隆文が膨大なアートの海から、いま必見の展覧会をピックアップ! 今週は、日本の大御所、若手の新鋭、アニメの大家が登場します。

芸術家と時代の関係を、2つの視点から読み直す

『横尾忠則展 わたしのポップと戦争』

@横尾忠則現代美術館(神戸市灘区)

「横尾忠則現代美術館」が、開館4年目にして初の2本立て展覧会を行います。

第1部「戦争」では、第2次大戦の記憶を反映した作品を紹介。小学校低学年で戦争を体験するも、戦災や戦死者が身近ではなかったた横尾。彼の戦争体験には、死の恐怖と幼少期の記憶が結びついた情緒性、ノスタルジーが感じられます。第2部「ポップ」で取り上げるのは、横尾が頭角を現した1960年代から70年代半ばの作品です。モダニズムの落とし子であるポップアートに土着的モチーフを組み合わせた、横尾ならではの世界が楽しめます。共に20世紀の物質文明の産物であり、コインの裏表のような関係にある「ポップ」と「戦争」。それらを一作家の視点から読み直す興味深い試みです。

2016年4月16日(土)~7月18日(祝・月)

 

デジタルエイジの「リアル」を問う

『林勇気 電源を切ると何もみえなくなる事』

@京都芸術センター ギャラリー南・北、談話室、 和室「明倫」(京都市中京区)

関西を拠点に活躍中の若手映像作家、林勇気。彼の作品は、自身が撮影した画像、第三者から募集した画像、インターネットから抽出した画像などをコンピュターに取り込み、膨大な切り抜きや重ね合わせなどの作業を行って作られています。

特に近年の作品はスケールが大きく、まるで集合的無意識が具現化したかのようです。一方、昨年に大阪の画廊で発表した新作は、インスタレーションの傾向が強く感じられるものでした。本展では、作品上映中に電源を切ることで鑑賞体験の変容を促す作品を発表しています。それまで見ていた映像が突如として消えた時、自分の手元に残る記憶やリアリティはどんなものなのか。林の作品を通して考えてください。

2016年4月5日(火)~5月22日(日)

 

日本のロボットアニメはこの人なしに語れない

『メカニック・デザイナー 大河原邦男展』

@佐川美術館(滋賀県守山市)

1972年に『科学忍者隊ガッチャマン』でデビューし、『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』『機動戦士ガンダム』『装甲騎兵ボトムズ』などのアニメ作品でメカのデザインを手掛けた大河原邦男。「メカニックデザイナー」という職業を確立した彼の大規模個展が行われます。

出展作品は、デザイン案やポスターの原画、設定資料、未公開資料など。また、近年彼が手掛けている地方自治体マスコットや自動車デザインの展示、展覧会限定オリジナルグッズの販売も行われます。展覧会初日と5月28日にはトークショー、29日にはサイン会が予定されており、イベントも充実。アニメファンは見逃し厳禁です。

2016年4月17日(日)~6月16日(木)

(Lmaga.jp)

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