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深見東州「第3回湯豆腐のように美味しい、国民のコンサート!」開催

 “湯豆腐”のように温かい歌声を披露する深見東州氏
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 実業家で歌手の深見東州氏(65)が10月27日と29日に東京・新国立劇場でソロ公演「第3回 湯豆腐のように美味しい、国民のコンサート!~日本歌曲の夕べ~」(主催・東京芸術財団)を開催、2日間で2000人が熱狂した。「国民のコンサート」は「国民みんなが聴きたいと思う、国民的名曲ばかりを歌うコンサート」と位置づけられており、3回目となる今回は深見氏が国民の誰もが知る日本歌曲を熱唱。「君が代」では会場から歌声が湧き起こり大合唱となるなど、まさに“湯豆腐”のような温かい時間となった。

 ◇   ◇

 ステージ上にはグランドピアノがあるだけだ。オーケストラもド派手な演出もなし。だが、深見氏はその声だけで、人々の心に豊かな感情を呼び起こしてみせた。

 今回のコンサートは“湯豆腐のように温かな”「日本歌曲」がテーマ。1曲目の「この道」から歌われた27曲すべてが、日本人なら誰でも聞いたことがあり、口ずさんだことのある名曲だ。それだけに深見氏の思い入れも強く、歌う前に、その世界観に没頭するために精神を集中する姿も見受けられた。

 「この道」を入り口に「早春賦」「さくらさくら」「夏は来ぬ」「紅葉」「雪の降る街を」と日本の四季が次々に展開されてゆく。「春が来た」では3番をジャズ風にアレンジする深見氏らしいシャレっ気も。情緒あふれる歌声に、聴衆は幼かった頃の優しい日々と故郷に思いをはせ、会場は公演タイトル通り、“湯豆腐”のような温かい雰囲気に包まれた。

 本編終了後に待っていたのは圧巻のアンコールだった。

 「仰げば尊し」「蛍の光」を歌った後に深見氏が選んだのは、「君が代」。「『君が代』は起立して歌うという慣習がありますので」と客席に起立を促し「(皆様は)歌わないで静かに素晴らしい国歌をお聞きください」と呼びかけた。しかし、深見氏が歌い始めると、客席からも自然に君が代を歌う声が湧き上がり、最後は会場が一つになる大合唱に。深見氏が「歌わないはずだったのに、つい歌ってしまう名曲でございまして」と苦笑する一幕もあった。

 本来なら、これで終わるはずだった。だが、観客の拍手は止まらない。

 深見氏はここで持ち前のちゃめっ気も披露。「『宵待草』を1番だけ、(山口)百恵ちゃんの『赤いシリーズ』の感じで歌ってみようと思います。女性にフラれた歌ということで、同じような境遇の皆さんと分かち合いたい。自分だけがフラれたんじゃない、と」と「山口百恵『赤い疑惑』風 宵待草 竹久夢二 1番だけ」をほぼアカペラで熱唱した。

 そして「アンコールはすべてお別れの曲だったんです。『仰げば尊し』は学校とのお別れ、『蛍の光』はパチンコ屋とのお別れ、『君が代』はNHKのお別れ(放送クロージング曲)、『宵待草』は女性とのお別れ」と種明かし。「おー」と感心する人々に向かい「お別れの中に新しい人生があるんです」と観客の門出を祈る思いを明かすと、客席からはさらに大きな拍手が湧き上がる。最後に、「埴生の宿」をもう一度歌って終演した。

 ◆深見東州(ふかみ・とうしゅう)本名・半田晴久、別ペンネームは戸渡阿見(ととあみ)。1951年3月18日生まれ。同志社大学経済学部卒。武蔵野音楽大学特修科声楽専攻卒。豪州音大大学院卒。オペラ歌手、シンガーソングライター、ロック歌手、ジャズ歌手、アニメソング歌手、演歌歌手、童謡歌手。音楽のジャンルにこだわらず8カ国語で歌う。中国国家一級声楽家、シドニーオペラハウス専属、国立オペラ・オーストラリア名誉総裁。ロイヤルアルバートホール(英国)、カーネギーホール(米国)、武道館での公演も成功させた。宝生流の能楽師でもあり、古語や日本語の美しい表現には定評がある。

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