男子ゴルフツアー「ＩＳＰＳハンダグローバルカップ」２３日開幕

　男子ゴルフツアーの「ＩＳＰＳハンダグローバルカップ」は２３日、石川県羽咋市の朱鷺（とき）の台カントリークラブで開幕する。第２回大会となる今年もグローバルカップという名にふさわしく、世界各国からトッププレーヤーが参戦。日本勢も国際スポーツ振興協会（ＩＳＰＳ）所属の谷原秀人（３７）、藤本佳則（２６）らトッププロが迎え撃つ。熱戦必至の今大会の見どころを紹介する。

　◆谷原＆藤本「海外強豪」迎え撃つ！　

　世界のトッププレーヤーを迎え撃つ日本勢の一番手に挙げられるのが、ＩＳＰＳ所属の谷原秀人だ。ツアー通算１１勝を挙げ、今季も優勝こそないが、出場６試合中、４試合にトップ１０入り。２０１２年から３年連続で平均パット１位に輝くなど、定評あるパッティングを武器に今大会も優勝争いに加わることは間違いない。

　前週は全米オープンに初出場。帰国直後とあって時差ぼけなど体調面は気掛かりな材料だが、ホストプロとして大会を盛り上げるためにも気迫のこもったプレーを披露する。「昨年は予選落ちしてしまったが、今年はいい感じできているので、この大会で開花したい」と、今季初Ｖに照準を合わせている。

　同じくＩＳＰＳ所属の藤本佳則も気合が入っている。昨年は約９８００万円を稼ぎ、賞金ランクは自己最高の４位。このＩＳＰＳハンダグローバルカップも１０位で終えた。今季はまだトップ１０入りはなく「最近、調子が悪いので」と控えめながらも「この試合で何かのきっかけをつかんで頑張っていけたら。谷原さんと一緒に大会を盛り上げたい」と、こちらもホストプロとして健闘を誓った。

　今季から新たにＩＳＰＳ所属となったのは塩見好輝と中西直人の２人。２５歳の塩見は賞金シード奪回、２７歳の中西は初の賞金シード獲得を目指しており、この大会で好結果を残すことが、所属契約を結んでくれたＩＳＰＳ・半田晴久会長への一番の恩返しとなる。このほどＩＳＰＳのアンバサダープロに就任した片岡大育（２７）とともに活躍が期待される。

　また、ディフェンディングチャンピオンとして大会連覇を狙う武藤俊憲、初の賞金王を目指す池田勇太、選手会長としても奮闘する宮里優作ら日本を代表するトッププロもエントリー。世界中が注目するこのビッグトーナメントで、海外勢に日本男児の意地と誇りを見せつけられるか。

　◆ハリントン、シュワーツェル…世界のトッププロがズラリ

　グローバルカップと銘打つ大会だけに、昨年に続いて、今年も世界各国からスタープレーヤーが参戦する。

　注目度ナンバーワンがメジャー通算３勝を誇るパドレイグ・ハリントン（４４）＝アイルランド＝だ。２００７年の全英オープンでメジャー初優勝を飾ると、翌年の全英オープンで連覇を達成。続く全米プロも制し、世界ランクを３位まで上げた。０６年のダンロップフェニックス以来１０年ぶりの来日だけに、円熟味を増したプレーぶりも楽しみだ。

　２０１１年にマスターズを制したシャール・シュワーツェル（３１）＝南アフリカ＝は２年連続の出場。今季は絶好調で、すでに欧州ツアーで２勝、米ツアーでも１勝を挙げている。昨年のこの大会は１０位に終わっているだけに、こちらも目の色を変えて優勝を狙ってくるだろう。

　初来日となるビグター・デュビッソン（２６）＝フランス＝にも注目だ。２０１４年のアクセンチュア世界マッチプレー選手権では、メジャー優勝経験者でもあるＢ・ワトソン、マクダウェル、エルスを次々と撃破し、決勝進出。決勝では惜しくもデーに敗れたものの、その名を世界中に知らしめた。「メジャー制覇も近い」と言われている実力者だ。

　一方、米ツアーからも期待の新星が参戦する。現在、南米大陸ランキング１位のエミリアノ・グリジョ（２３）＝アルゼンチン＝だ。２０１１年にプロ転向を果たすと欧州ツアーで着実にキャリアを積み重ね、今季から米ツアーに参戦。いきなり開幕戦のフライズコム・オープンで初優勝を果たした。さらに初出場のマスターズでも１７位に食い込むなど乗りに乗っている。

　アジアンツアーからは、弱冠２１歳ながらすでにツアー１勝を挙げ、将来のスター候補と目されているミゲル・ダブエナ（フィリピン）、同２勝のシディクール・ラーマン（３１）＝バングラデシュ、同じく２勝のダニー・チア（４３）＝マレーシア＝が参戦。ほかにも海外勢が多数出場予定で、世界の技の競演も見どころだ。