血友病乗り越え…岡山理大付・西山大輝

 ベンチから声援を送る岡山理大付・西山記録員
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 「選抜高校野球・1回戦、木更津総合8-3岡山理大付」(22日、甲子園)

 岡山理大付(岡山)は17年ぶりの勝利を目指したが、エース・西山雅貴投手(3年)の力投及ばず木更津総合(千葉)に敗れ、初戦敗退となった。

 松葉づえを置いて立った。ベンチの端でスコアブックを手に戦況を見つめる。「切り替えろ」「まず1本」。岡山理大付・西山大輝記録員(3年)はひたすらゲキを飛ばした。「点差を離されてベンチが静かになった。笑って声を出そうと思いました」

 入院先から1泊2日の外泊許可を得て臨んだ聖地。183センチ、72キロの本格派右腕は、制服姿で今できるすべてを出し尽くした。

 2年前の秋の1年生大会では、今大会のエース西山雅と“ダブル西山”で上位進出。しかし、直後に持病の血友病が悪化した。血が固まりにくく、歩行も困難に。昨年5月から半年で6度も入院した。

 医師からは野球をあきらめるように言われたが、父の一二(かずじ)さん(53)にはそれを必死に隠した。筆談で過ごした集中治療室。息子の思いを知った父が「頑張って続けなさい」と言うと、「ありがとう」とうれしそうに書いたという。

 闘病を手紙で支えてくれたナインが「甲子園を楽しんでくれてうれしかった」と屈託なく言う。悲壮感はない。なぜなら、この先に明確な目標があるからだ。「夏に選手として戻ってきます。自分がチームを支える投手になる」。また入院生活が始まるが、「あきらめたら終わりです」。不屈という言葉は似合わない。17歳の崇高な夢は、必ず現実になる。

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