オルフェ破った女傑トレヴは完調手前?

 【“穴王子”豊島記者フランスをゆく】

 やはりこの馬についてひと言も触れないまま、終わるわけにはいかないだろう。昨年はあの怪物オルフェーヴルを5馬身もぶっちぎり、日本ファンの度肝を抜いたトレヴだ。

 今年は3戦して未勝利と不振の女傑が大一番で復活はあるのか。レースが迫り、そろそろ馬券的な興味も増している今日この頃。2日のシャンティイ競馬場で直撃したC・ヘッド師の話は“原稿用”ではなく、あくまで馬券ファン的な目線で聞いてみた。

 「今年は脚元の不安、背中の痛みとふたつの問題があった。でも馬は前走よりもどんどん良くなっている。ここまで良くなるとは思っていなかった。準備は整った」とヴェルメイユ賞4着からの急上昇を示唆。一方で「去年の出来なら簡単に勝てるわよ」と弱気と思えてならないコメントも発している。

 取材の経験上、この手のケースでは“完調手前”が多い。昨年V直後から日本馬にとって最大のライバルと目されていた実力馬は出来微妙と判断したい。間違いなく日本馬にとっては追い風。と同時に、個人的にも馬券購入は控える予定だ。(デイリースポーツ・豊島俊介)

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