【ボート】山崎SG連勝「やり過ぎ」

 「グランドチャンピオン・SG」(28日、宮島)

 今節も最後はトモヤの独壇場だった。山崎智也(41)=群馬・71期・A1=がインから難なく逃げ切って、グラチャン初優勝。5月の大村・オールスター覇者の山崎は、昨年の菊地孝平(オールスター~グラチャン)以来となる史上14人目、自身初となるSG連続優勝を飾った。

 背景が大村の夕日から、荘厳な厳島に変わっただけ。オールスター優勝戦のリプレイを見るかのように、白いカポックをまとった山崎が危なげなく栄光のゴールを駆け抜けた。

 「やり過ぎ。SG連覇なんかしたことないんだから」。右手を軽く挙げたガッツポーズと“4周1M”のモンキーがオールスターより控えめだったのは、快挙に自身も驚いていたからだ。

 1997年ダービー(からつ)でSG初制覇を決めた時は23歳。そこから2006年までは、毎年のようにグランプリに顔を出した。だが、その後は一般戦でも優勝できないスランプも経験した。しかし、12年を境に、どん底からのV字回復で「若いときは価値も分かってなかった。でも賞金王に行けない時期があったから、今はその価値も分かった上で楽しめてる」と喜んだ。

 今年の獲得賞金は1億円に肉薄。賞金レースはぶっちぎりのトップ。「もういい加減、グランプリは当確でしょう。最後の決定戦には乗りたいね」。1974年生まれで、今年は本厄。腰痛で地元・桐生の正月開催を回避するなど、ひと息の出だしだった15年だが、栃木県の惣宗寺(佐野厄除大師)でおはらいしたことで流れが反転したようだ。厄年を最高の一年に変えて突っ走るため、きょう29日には人間ドックを受診して、大事な下半期の戦いに備える。

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