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　岡崎が歓喜のＳＧ初優勝―。「ＳＧ第３７回笹川賞」は３０日、浜名湖競艇最終日の１２Ｒで優勝戦が行われ、５コースからまくり差した岡崎恭裕（２３）＝福岡・９４期＝が伸び切って快勝。ＳＧ初、通算１３回目の優勝を飾った。１番人気を背負った池田浩二はインから逃げ切れず２着。３着に今村豊が入り、３連単(6)(1)(3)は４万８１２０円。１０１番人気のジャンボ配当で決着した。

３連単１０１番人気大波乱を演出

繰り上がり優出で快挙

　岡崎自身が、自身の快挙をよく理解していない様子だった。「うれしいんですけど…、正直、よくわからないです」。ＳＧでは、準優敗退からの繰り上がりでの優勝は史上初。「準優３等で、もうあきらめていたわけですから。そこからの優出で、何かあるんじゃないかとは思っていましたけどね」。表彰式後の共同会見では、まだ実感がわくには早すぎたか。

　３月の総理大臣杯（平和島）で味わった地獄から一転した。その時は１号艇ながら、山口の抜群のピット離れにインを奪われて（２）着。今回は６号艇から、逆にそのピット離れを利用して得意の５コースを奪った。「山口さんのピット離れに賭けていました。５コースからのまくり差しは、けっこう得意なんです」。スリット同体から、１Ｍ鮮やかにまくり差して突き抜けた。

　総理杯敗退の大きなショックを癒してくれたのは、２月７日に結婚したばかりの舞夫人だった。「総理杯帰りのタクシーの中から電話をしたら“また頑張ればいいよ”と励ましてくれました。そこでウルッときてしまいました」。そこからわずか２カ月後にリベンジの舞台を得たのは“内助の功”のおかげだったのかもしれない。

その舞夫人のお腹には新しい命が宿っている。誕生予定は１２月。賞金王決定戦（１２月２０〜２３日・住之江）の近辺だ。「自分が賞金王の舞台にいる姿は、まだ想像できません」という岡崎が課題に挙げたのは“競艇愛”だった。「好きなことならどんなことでもできるようになるはず。無理やりやらされる“努力”はしません。競艇をもっと好きになります」と頂上決戦を見据え、一層のステップアップを誓った。

【岡崎会心のまくり差し】

Ｓ展示は枠なり３対３の進入。本番はピット離れで立ち遅れた新田が大外へ押し出され、１２３・５６４に。トップタイミングで飛び出したのは２コースの菊地だが、インの池田もまずまずのＳ。１Ｍ先マイで他艇を封じたかに見えた。だが、５コースから切り込んできた岡崎がググッと伸ばし、バック中間点では池田の内に入り込み、そのまま２Ｍを先取り。ＳＧ初優勝を達成した。２Ｍで菊地が内へ切り込むが、かわした池田が２着確保。今村が絡んでくる菊地を退け３着に。