【POG】レッドベルオーブ、兄が果たせなかったG1制覇へ視界良好(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。クラシック戦線を見据える良血馬からデビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 次週は2歳王者決定戦・朝日杯FS(20日・阪神、芝1600m)が行われる。ここでは有力馬4頭の1週前の様子をお伝えしたい。

 まずは新馬戦2着の後、未勝利-デイリー杯2歳Sをともにレコード勝ちで連勝中のレッドベルオーブ(牡、藤原英)から。在厩でここを目標に調整。1週前の9日は福永を背に、栗東CWで僚馬エイカイファントム(2歳1勝クラス)と併せ馬。5F地点で約2馬身追走。残り1Fで馬体を並べ、最後は1馬身先着。しまい重点で5F68秒9-38秒5-12秒4をマークした。田代助手は「そこまで攻める必要はないし、これで十分」と納得の表情だ。前走については「ペースが遅くて前半は頭を上げていたが、いい勝負根性を見せてきっちり勝ち切れたのが大きい」とポテンシャルの高さを再認識。「同じ舞台で勝ったのは収穫。全兄レッドベルジュールよりも軽さがあるし、G1でも楽しみ」と兄が果たせなかったG1制覇へ期待を寄せた。

 僚馬ロードマックス(牡)は京王杯2歳S2着馬。短期放牧を挟んで、挑む。田代助手は「気が勝ったタイプなので」と理由を説明。前走については「馬の後ろに入れてタメが利いた分、しまいはしっかり脚を使えた。良馬場でも結果を出せたからね」とレース内容に収穫を感じ取っていた。「へこたれないので、(ケイコで)しっかり攻めていける。右回りも問題はなく、G1でも引けは取らないと思う」とワンツーフィニッシュをイメージした。

 中内田厩舎も2頭出しで臨む。前走の秋明菊賞を逃げ切ったブルースピリット(牡)について、片山助手は「前走は出たなりでハナへ行く形になったが、4角で引き離し、直線ではもう一度脚を使って勝負根性を見せて勝ち切ってくれた。速い時計にも対応ができて、収穫がある内容だった」とレースぶりを評価。「体形的にはマイルくらいまでかなと思うが、馬はさらに良くなっているし、G1でどこまでやれるか楽しみ」と手応えを口にした。

 僚馬グレナディアガーズ(牡)は11月の阪神未勝利(芝1400m)を勝っての参戦。片山助手は「フランケル産駒特有の気難しい面があり、2戦目はそれが出てしまった感じ。前走は上手に立ち回り、文句なしの内容だった。ケイコでは扱いやすくて問題はないので、あとは当日のテンションが鍵。能力的にはここでも通用していい」と大舞台でも十分に手応えを感じていた。

 次週の注目新馬はディープインパクト産駒の2頭。ともに19日の阪神芝1600mを予定している。

 まずはフューチャーポップ(牝、吉岡、母ドナパフューム)から。田嶋助手は「(夏の)函館でゲート試験を合格した後は放牧に出して成長を促した。まだビシビシ攻めてはいないが、普段のケイコでもまだ余裕があるし、素質は高そう。父譲りのいい切れ味を持っていそう」と感触は上々だ。

 ガルフォート(牡、中内田、母ポロンナルワ)はディーパワンサ、アヌラーダプラの異父弟。1週前の9日は川田を背に、栗東芝コースで僚馬ロックユー(2歳新馬)と併せ馬。5F66秒5-37秒2-12秒3をマークした。約3馬身遅れたが、その点について片山助手は「相手も走る馬だからね。時計的には十分に動けているので、問題はない。芝向きのきれいなフットワークをするし、楽しみ」と新馬勝ちを意識していた。(馬三郎栗東支局・塩手)

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