新設米G1「ペガサスワールドカップ」に要注目

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 競馬界のビッグニュースは、時に唐突に発表される。17年1月に世界最高賞金の新設G1を行うと報じられたのは昨年5月、米三冠の二つ目プリークネスSを前にした記者会見でのことだった。12の出走枠を売り出し、価格はひと枠が100万ドル、合計1200万ドルをレースの総賞金とする。出走枠は売買やレンタルも可能。その名も「ペガサスワールドカップ」(28日・ガルフストリームパーク競馬場、ダート1800メートル)である。

 突拍子もない話に聞こえたこのオファーを、米国の競馬界はもろ手を挙げて歓迎した。翌日までに全ての枠が完売したのだ。即断で1億円以上をポンと出せる米国の大手馬主たちのすさまじい財力と、競馬への情熱がうかがえる。

 21年前に同じように唐突に始まったドバイワールドカップは、第1回に当時の米国最強馬シガーが出走したことでその地位を一気に確立させた。ペガサスワールドカップの将来を占う初回の出走馬だが、ここが引退戦となるカリフォルニアクローム(14年ケンタッキーダービーなどG16勝)と、前走のBCクラシックで同馬を破った新星アロゲイトの米国最強馬2頭が共に出てくる予定で、これ以上は望めないほどの注目が集まっている。(海外競馬コーディネーター・田中敬太)

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