【阪神大賞典】ジャッカル貫禄デモ

 「阪神大賞典・G2」(20日、阪神)

 初コンビの名手も好感触だ。札幌記念8着以来、7カ月ぶりに復帰する一昨年の菊花賞馬トーホウジャッカルは16日、M・デムーロを背に栗東坂路で併せ馬。余力十分の手応えで首差先着を決め、鞍上も「楽しみ」と手応えをつかんだ。シュヴァルグランは、栗東CWで最終リハ。3週連続で3頭併せを行うなど、意欲的な調整で重賞初勝利を狙う。

 背中や手綱から伝わる感触に、名手の頬が緩んだ。トーホウジャッカルは、新コンビのM・デムーロを背に栗東坂路でアスカタイシ(3歳未勝利)と併せ馬。僚馬を追走する形で発進し、掛かり気味に差を詰める。ラストで馬体を並べると、追えば楽々と突き放せそうな手応えながら、手綱は最後まで持ったまま。そのまま4F53秒0-38秒9-12秒6で併入した。

 初騎乗を終え、鞍上は「いい状態。走る馬。反応がすごい。久々も問題ない」と笑顔で声を弾ませる。一昨年の菊花賞では、昨年の有馬記念1、2着馬のゴールドアクター、サウンズオブアースを撃破してレコード勝ち。その後は順調に使えていないが、能力の高さは疑いようがない。「うるさいところはあるが、元気な馬。息遣いも大丈夫。体はできていそうだし、楽しみ」と実戦の騎乗を心待ちにする。

 一方、谷師は7カ月ぶりの実戦に「元気です。ただ、使って良くなるタイプだし、そのあたりは何とも言えない」と慎重な姿勢を崩さない。「先週、乗った藤懸もそうだが、僕が思っているよりも乗り手の感触がいい。それを信じるしかない。次は天皇賞・春(5月1日・京都)を使いたい。格好はつけてほしいね」。ブランクをものともせず、貫禄のV発進で完全復活を印象付けたい。

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