【弥生賞】リオンディーズ鋭い伸び

 「弥生賞・G2」(6日、中山)

 絶好調男の手綱さばきに注目だ。先週、アーリントンC(レインボーライン)、中山記念(ドゥラメンテ)を制したミルコ・デムーロ騎手(37)=栗東・フリー=は2日、今週の土日で武豊の持つJRA重賞6連勝に並び追い抜く構えを見せた。現在、騎乗機会JRA重賞5連勝中。5日のチューリップ賞に騎乗するジュエラーは栗東DPでシャープな動きを見せ、弥生賞のリオンディーズも栗東CWで極上の伸びを披露するなど、記録更新ムードは日に日に高まっている。

 残り100メートル。まだ動かない。栗東CWで、先行した僚馬メイショウメイコウ(3歳500万)との差は約2馬身半。リオンディーズはM・デムーロの指示を従順に待っていた。ラスト30メートル近辺。ここでようやく鞍上がサインを送ると、瞬時にギアを替えて獲物を追う目になった。重心が沈む。そこからどう猛なまでの加速が始まった。

 「リラックスして走ってくれていました。折り合い面の心配はありませんでしたし、最後はしっかりと伸びてくれましたからね。2000メートル、中山の坂も問題ないでしょう」。5F67秒9-38秒4-11秒8。ギリギリまで我慢を利かせたため、フィニッシュラインでは約1馬身ほどの遅れ。だが、鞍上の言葉通り、そこからの伸びは極上だった。

 キャリア1戦での朝日杯FS制覇は、84年にグレード制が導入されて以降初めて。デビューから29日目でのG1奪取は史上最速タイ。規格外の強さで最優秀2歳牡馬のタイトルを手にしたが、感触を確かめた名手はこの日、厩舎スタッフに「明け3歳でこんなに力強い馬に、これまで乗ったことがない」と打ち明けたという。放牧で英気を養っての始動戦。伸びしろもまた、並ではない。

 母シーザリオ、半兄エピファネイアに続くクラシックVへ。この春は皐月賞、ダービーと3戦を予定しているが、「段階を踏んでいければ」と岸本助手は期待を込める。

 騎乗機会JRA重賞5連勝中と絶好調のM・デムーロ。日本を愛する彼の勝負飯は、意外にも納豆だという。「とにかく一生懸命頑張ります」。ビッグプレーを連発するイタリアンとともに、王道を突き進む。

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