「ヒヤシンスＳ」（２１日、東京）

　軌道に乗った芦毛の良血馬が、世界進出を狙う。０５年天皇賞馬ヘヴンリーロマンスを母に持つラニは目下２連勝中。勢いに乗ってオープン特別Ｖを狙う。「うまくスタートを切って、追走していければ」と母の主戦でもあった松永幹師は期待を寄せる。

　着実に成長を遂げている。連闘で臨んだ前走のカトレア賞は、後方から豪快なまくりを放って快勝。今回は３カ月ぶりの実戦だが、「体は増えましたが、動きは軽くなっていますよ。ほかの馬を襲い掛かるぐらい（の気性）ですが、最近はいくらか扱いやすくなったと思う」と指揮官は目を細めた。

　ここを勝てば、予備登録済みのＵＡＥダービー・ＵＡＥ・Ｇ２（３月２６日・メイダン）への出走もかなうだろう。さらに、同レースで２着以上なら、日本馬として９５年スキーキャプテン（１４着）以来、２１年ぶりのケンタッキーダービー・米Ｇ１（５月７日・チャーチルダウンズ）挑戦が現実のものとなる。「全て、このレースに懸かっています」。厩舎一丸となって負けられない戦いに臨む。