【マイルCS】イスラ疲れなし文句なし

 「マイルCS・G1」(22日、京都)

 イスラボニータが14年皐月賞以来のG1制覇へ向けて絶好の仕上がりをアピールした。18日の美浦Wの最終追い切りでは併走馬に2馬身先着。躍動感あふれる走りで好調ぶりを印象づけた。先週のエリザベス女王杯をマリアライトで制した名手・蛯名とのコンビで復活Vを狙う。なお、出走馬は19日に確定。20日に枠順が決まり、馬券は21日に前日発売が行われる。

 復活Vへ向けて準備を整えた。午前8時過ぎ。イスラボニータは美浦坂路を軽く1本駆け上がった後、Wに姿を現した。最終リハは蛯名を背にウィズエモーション(2歳500万下)と併せ馬。6Fで僚馬を8馬身追走。リズミカルなフットワークに乱れはない。コーナーで徐々にその差を縮め、4角で射程圏へ。直線に入ると前肢を大きく伸ばした独特の走法で僚馬をとらえ、2馬身先着でフィニッシュ。馬なりで6F82秒0-37秒0-11秒8を計時した。

 「この馬らしい感じだね。動きはさらに良くなっている。すこぶる順調だよ。この秋3戦目で(状態は)一番良くなっている」と蛯名は納得の表情を浮かべた。

 今秋は勝利こそ手にしていないが、毎日王冠、天皇賞・秋と2戦連続3着に入り、馬券圏内を確保。前走は距離ロスの大きい外枠からの発進だったが、底力を示した。

 13年新潟2歳S(2着)以来のマイル戦への対応が鍵となる。「対応できないと思ったら使わない」と主戦は断言する。デビューから13戦中12戦でコンビを組み、昨年の皐月賞など重賞4勝を含む6勝を挙げている相棒への信頼は揺るぎない。「この馬の実力を出せば、いい競馬をしてくれる」と力強く締めくくった。

 復活を狙うG1馬にとって、過去10年で天皇賞・秋をステップにマイルCSへ臨んだ馬が5勝を挙げているデータは追い風となる。また、先週のエリザベス女王杯をマリアライトで制し、史上2人目となるJRA牝馬限定G1完全制覇を決めた名手の存在も心強い。勢いに乗る鞍上に導かれ、1年7カ月ぶりにG1タイトルをつかみ取る。

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