【府中牝馬S】ノボリディアーナ強襲V

 「府中牝馬S・G2」(17日、東京) 

 さすがの手腕というほかはない。後方5番手を追走した11番人気のノボリディアーナが直線で一気に強襲。メンバー2位となる上がり3F33秒9の鋭い末脚を繰り出し、6度目の挑戦で初の重賞タイトルを手中に収めた。

 過去に挙げた5勝中4勝を、逃げ切りか3番手以内からの先行押し切りでつかんでいた一頭が、この日は後方待機策。テン乗りで能力を余すことなく引き出したルメールは「強かった。瞬発力はないが、長くいい脚を使える。いい馬です」と会心の笑みをこぼした。

 松永昌厩舎にとっては、昨年の日経賞(ウインバリアシオン)以来となる重賞の美酒。中山助手は「これくらいは走れると思っていた」とうなずく。これまではゲートでイレ込んでしまう弱点を抱えていた。「スタートが悪くて、調教を強くできないという悪循環に陥っていたが、そこだけを重点的に練習した」。苦労が実ってのVだけに喜びは大きい。

 この勝利でエリザベス女王杯(11月15日・京都)の優先出走権を獲得。中山助手は「距離は1800メートルくらいがベスト。またゲート練習をして、それから考える」と出否に関して明言を避けたが、鞍上は「(女王杯の)2200メートルは多分、大丈夫」と前向きだ。フランスの名手の手綱で、5歳牝馬が今後の可能性を大きく広げた。

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