【神戸新聞杯】スティール違い見せる

 「神戸新聞杯・G2」(27日、阪神)

 勝ち馬に名馬が名を連ねる菊への最重要トライアル。過去10年の勝ち馬7頭が春クラシック2戦でともに掲示板を確保していたように、実績がストレートに反映される一戦だ。ダービー1~3着馬が不在となった今年のメンバーで、断然の実績を誇るリアルスティールがきっちり決めるとデータ班はみる。ダービー4着後に骨折が判明したものの、予想以上の回復で仕上げは上々。21日朝も元気に栗東坂路を駆け上がった。ラスト1冠奪取に向け、ここは落とせない。

 実りの秋へ-。無冠に終わった春の雪辱に燃えるリアルスティールが、夏を越して心身ともにパワーアップ。最後の1冠・菊花賞制覇を目指し、トライアルへ向けて順調な仕上がりを見せている。

 17日の1週前追い切りでは、栗東CWで6F81秒2の好タイムをマーク。僚馬を1秒8突き放し、「いいね。まだ少し太いけど、体の使い方が良くなっている。トモも(深く)入るようになった」と主戦の福永を喜ばせた。

 月曜朝は同坂路でソフトに4F56秒4-41秒2-13秒5を記録。柿崎助手は「ビシッと追ったことで動きが良くなりましたね。まだ若干太いけど、これから絞ってプラス10キロ以内でレースに臨みたい」と意気込みを語った。

 2番人気の支持を受けたダービーは、直線で伸びあぐねて4着に敗退。のちに左前脚の剥離骨折が判明した。「栗東に帰ってきた次の日に発見しました。レース中だったのかは何とも…。でも、軽症で良かったです」。敗戦を“不幸中の幸い”と捉え、柿崎助手は前を向く。

 2冠馬ドゥラメンテが戦線を離脱。最後の1冠獲りへ、前哨戦でつまずくわけにはいかない。「骨折明けでも、ここに入れば実績はNo.1。きっちり競馬をしてもらいたい」と仕上げ人。レベルの違いを見せつけ、堂々と本番へ向かう。

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