【JC】レザー 高速馬場に適性

 「ジャパンC・G1」(30日、東京)

 日本馬が8連勝中のジャパンC。今年は9年ぶりの外国馬Vを目指して3頭が来日した。なかでも注目は、昨年の愛ダービー馬トレーディングレザー(牡4歳・愛国)。高速馬場の適性は十分で、状態面もフレッシュだ。また、僚紙の競馬新聞・馬サブローの加藤トラックマンが外国馬をチェック。馬体診断を行った。

 エルコンドルパサーが日本の3歳馬で初優勝した98年を境に、ジャパンCの潮目は大きく変わった。以降、外国馬はファルブラヴ(イタリア)、アルカセット(イギリス)の2頭しか勝っていない。さまざまな要因が考えられるが、何と言っても、日本馬のレベルが全体的に底上げされたのが大きい。

 一方、あまり言及されないが、欧州の2400メートル路線がレベルダウンしたのも確かだろう。欧州トップ3のうち、フランスを除いて英、愛の古馬チャンピオンディスタンスは2000メートル路線にシフトしている。さらに、米国の一流馬は最近全く来日せず、貨物便と検疫の関係でオセアニアとはすっかり縁が切れた。

 しかし、アルカセットが05年にたたき出した日本レコード2分22秒1は破られていない。また、10、11年のエリザベス女王杯を連覇したスノーフェアリーのような、とてつもない瞬発力を持つ馬もいる。実績と高速馬場適性がある外国馬は怖い存在となる。

 今年参戦する3頭のなかで、最も適性が高そうなのはアイルランドから参戦するトレーディングレザーだ。昨年の愛ダービーを同レース史上3位の好タイムでV。3歳以降は良馬場のレースを選んで使ってきた。オドノヴァン助手は「不良馬場の英チャンピオンS(10月18日)は回避。JCはもともとのターゲットなので、馬の状態維持に務めてきた。アルカセットとの比較はできないが、愛ダービーで見せたような走りができれば」と期待を込める。

 25日朝は東京ダートをダクで1/4周、キャンターで1周の調教を行った。体に軟らかみがあり、首を使った走りは日本の芝をこなす可能性を感じさせた。「今朝は全ての面で好感触が得られた」と好感触を伝えた同助手は「木曜日は騎手が乗るようなら、ピリッとさせる意味で少し芝で追うことになるかもしれない」と、本番コースで追い切る予定があることを明かした。

 2カ月半ぶり、今年5戦目だけにフレッシュな状態で臨めるのは間違いない。9年ぶりに府中で外国馬が衝撃の走りを見せるか。

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