【天皇賞】ターゲット波乱の立役者再び

 「天皇賞(秋)・G1」(27日、東京)

 本番でも波乱を巻き起こす‐。京都大賞典を11番人気で制したヒットザターゲットは、精神面が成長し、充実一途。ここは距離もベストで、陣営のムードも盛り上がっている。一方、オールカマーを9番人気で勝ったヴェルデグリーンも爪の不安が解消され、好調をキープ。秋初戦でアッと言わせた5歳馬2頭が、再び大駆けを狙う。

 照準ピタリだ。前哨戦で波乱の立役者となったヒットザターゲットが、悲願のG1制覇に向けて虎視たんたん。勢いに乗って、もうひと波乱をもくろんでいる。

 前走の京都大賞典では単勝11番人気という低評価に猛反発。道中は中団の内ラチ沿いでじっくりと脚をため、直線で大外から強烈な末脚を繰り出した。断然の1番人気ゴールドシップ(5着)を含め、並み居る強豪馬を力でねじ伏せて重賞3勝目を挙げた。「ジョッキーがうまく乗ってくれましたね。瞬発力勝負になってくれたのも良かったと思う。リフレッシュ放牧明けだったが、それでも結果を出してくれた」と清生助手は鮮やかな勝利を振り返る。

 叩き2戦目の今回は気合乗りも十分だ。20日には栗東坂路を馬なりで駆け上がり、4F58秒5‐41秒7‐13秒6をマーク。「前走後のダメージもないし、順調ですね。以前は気難しさがあってアテにならなかったけど、走ることに対して真面目になってきた」と精神面の成長を口にする。

 前走から2Fの距離短縮も好材料だ。2000メートルでは計5勝を挙げており「2400メートルよりも2000メートルの方が競馬はしやすいはず。前走みたいに、馬込みに入る形になれば」と理想の展開を思い描く。5歳馬にして既にJRA全10場で出走を経験。豊富なキャリアも大舞台で武器になりそうだ。

 加藤敬厩舎は98年オークス(エリモエクセル)以来、15年ぶりのG1制覇がかかる。「厩舎としても盛り上がっていますからね。前走がフロックじゃないことを証明したい」と仕上げ人は意欲満々。自慢の豪脚で秋の盾を奪取する。

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