【フォワ賞】オルフェ連覇!前哨戦楽勝

 「フォワ賞・仏G2」(15日、ロンシャン)

 第80代ダービー馬・キズナの衝撃の世界戦デビューVに続き、第78代ダービー馬も貫禄を示した。道中3番手を進んだオルフェーヴル(牡5歳、栗東・池江)が直線で馬なりのまま楽々と抜け出してレース連覇を達成。後輩に負けじと、3週間後の本番へ大きく弾みをつけた。なお、武豊騎乗でハナを奪ったキズナの帯同馬ステラウインド(牡4歳、美浦・尾関)は5着に奮闘した。

 後輩ダービー馬には負けてはいられない。残り300メートルでスミヨンが軽くアクションを起こすと、一気にオルフェーヴルが先頭に立つ。あとは鞍上が約1年ぶりの乗り心地を楽しむかのように何度も後ろを振り返り、馬なりのままレース連覇のゴールを駆け抜けた。

 池江師が『公開調教』と公言していた通りの楽勝と言っていいだろう。押し出されるようにハナに立った武豊騎乗のステラウインドを前に置き、道中は内ラチ沿いの3番手を追走。直線で進路を確保すると、あとは独壇場だった。昨年の英2冠馬キャメロットが直前で取り消したこともあり、ライバルと言える馬はいなかった。それを差し引いても圧巻の内容だ。

 今春は肺出血で連覇がかかっていた宝塚記念を回避した。8月末の渡仏後も1週前追い切りを予定していた今月4日には、帯同馬ブラーニーストーンに蹴られて外傷性鼻出血を発症。追い切り予定の変更を余儀なくされた。この日は3月の大阪杯以来の実戦。いくら日本が誇る5冠馬とはいえ、アクシデント続きの休み明け&今季の海外初戦で本来のパフォーマンスを発揮できるかどうかは未知だった。

 だが、オルフェは強かった。フランスが、世界が、1年前の凱旋門賞で一気に抜け出した、あの豪脚を思い出したことだろう。本番ではキズナだけでなく、G1・3連勝中の“ドイツの怪物”ノヴェリストなど、強豪が待ち受ける。池江師も「きょうは相手が相手だったから」と完勝にも浮かれていない。いざ世界の頂点へ‐。ゴール寸前で悪夢の大逆転負けを喫した無念を倍返しにする勝利で、今度こそ日本競馬の悲願を達成してみせる。

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