長門勇さん死去「三匹の侍」で存在感

 俳優の長門勇(ながと・いさむ、本名平賀湧=ひらが・いさむ)さんが4日、老衰のため神奈川県内の病院で死去した。81歳。

 テレビドラマ「三匹の侍」など数多くの作品に出演し、名脇役として存在感を発揮。横溝正史原作のドラマシリーズでは、金田一耕助とコンビを組む警部役で人気を呼んだ。葬儀・告別式は近親者のみで営まれる。

 映画やドラマを彩った名脇役が、天国へと旅立った。

 長門さんが最後に公の場へ姿を見せたのは、昨年3月15日に生出演したTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」で、スタジオでは司会の大沢悠里(72)や毒蝮三太夫(77)との軽妙なやりとりを披露。それ以降は自宅で静かな生活を送っていた。最近になって体調を崩し、神奈川県内の病院で療養中だったという。

 岡山県倉敷市出身の長門さんは高校を中退して上京し、浅草の劇場でコメディアンとして活躍した。61年のコメディー現代劇「スチャラカ社員」で部長役を演じた際は故郷の岡山弁でのセリフ「おえりゃあせんのう(だめだなあ)」が流行語となった。63~69年のテレビ時代劇「三匹の侍」では、外見はむさ苦しくひょうきんだが、やりの達人という表裏ある浪人・桜京十郎をユーモラスに演じ人気を博した。

 また、テレビドラマ・横溝正史シリーズでは、古谷一行(69)演じる金田一耕助とコンビを組む日和警部役を演じた。横溝作品は岡山を舞台としているものが多く、長門さんは岡山弁で好演。親しみやすいキャラクターで、多くの作品で存在感を示した。「いも侍・蟹右衛門」(64年)、「ひとり狼」(68年)など、映画にも多数出演した。

 最後の演技となったのは、09年放送のドラマ「金曜プレステージ 外科医 鳩村周五郎 血塗られた挑戦状」だった。

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