大阪串カツ店問題 橋下市長が再検討へ

 大阪・梅田の地下街で昭和24年から営業している名物立ち食い串カツ店「松葉」など5店舗が、大阪市からの退去命令を拒否している問題で、橋下徹大阪市長(45)が15日未明にツイッターで、同日にも着手予定だった強制撤去をいったん中止することを明らかにした。「松葉」以外の4店舗の契約状況に関し「僕への報告ミス」があり、再度詳細に検討するとした。同市は強制撤去の作業を全面凍結した。

 大阪市の行政代執行による強制撤去が秒読みと目された中、橋下市長がツイッターで突然の一時中断を宣告した。

 前日14日に東京で安倍晋三首相と面会した橋下市長。未明に安保関連法案などへの見解を連続ツイートした中で、大阪の地下街問題に対し「『松葉』以外の店舗については行政代執行いったん中止指示。契約関係について僕への報告ミス。リーガルチェックが甘い。再度詳細に検討」と記した。

 一連の問題は、同市が阪神電鉄の協力を得て地下道の拡張工事を行うため、戦後間もない時期から1年更新の道路占用許可を与えて営業を認めてきた「松葉」など21店舗への許可を昨年9月末で打ち切り。退去を拒否して不法占拠状態にあった5店舗に対し、橋下市長は「占有料は周辺の賃貸相場の8分の1から9分の1(年間1平方メートルあたり約2万6000円)。いつ取り消されるか分からない不安定な条件だから、破格に安い占有料なんです」と理解を求めていた。

 しかし、同市路政課によると「松葉」以外の4店舗に関しては、一般財団法人「大阪市民共済会」が占用許可を得たうえで4店舗に“また貸し”の形態をとっていた。“また貸し”自体に問題はなく、すでに「-共済会」は占用許可の放棄を受諾しているという。

 ただ橋下市長のツイートを受け、路政課は「-共済会」と4店舗が結んでいた契約内容について、強制撤去に踏み切っても法的問題が生じないかを調査し、再度、橋下市長の判断を仰ぐことに。

 結果次第では、工事自体の抜本見直しの可能性もあるといい、市長判断が出るまで、「松葉」を含めた全店舗への強制撤去を凍結した。

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