松方弘樹 極めて珍しい難病「脳リンパ腫」

 脳腫瘍の疑いで都内の病院に入院している俳優の松方弘樹(73)が、検査の結果「脳リンパ腫」と診断されたことが2日、わかった。主演舞台や出演コンサートを主催する「夢グループ」が同日、ファクスで発表した。専門家によると、脳リンパ腫は悪性腫瘍で、症例の極めて少ない難病。松方の所属事務所は、来週から投薬治療に入り、秋口の仕事復帰を目指す方針であることを明かした。

 体調不良を訴えての入院から2週間、松方をむしばんだ病は、脳腫瘍の中でも極めて珍しい、脳リンパ腫と診断された。

 正式名称は「中枢神経系原発悪性リンパ腫」。玉川病院の芳賀高浩医師によると、リンパ組織ではなく中枢神経系で発生するもので、免疫力が低下した際に罹患(りかん)しやすいという。

 2月23日に脳腫瘍の疑いで長期療養を発表した松方は、同25日に針などで脳内の細胞の一部を採取する「生検」を受けていた。所属事務所は、この日、今後の治療方針について「生検で頭に開けた穴が今週中にふさがる予定で、来週から投薬治療に入る」と説明。「担当医は秋口には完全治癒すると自信を見せています」とも語った。当面は予定されていた仕事はすべてキャンセルし、治療に専念することになる。

 松方は医師から診断結果を告げられた際、動揺もなく穏やかな様子で聞いていたという。また、今秋の仕事復帰へ向けても「(担当医を)信じて頑張る」と前向きな姿勢だという。報道各社へのファクスでも「皆様方からいただいております心温まる激励を糧に一日も早く病を乗り越え元気な姿をご報告できるようにと闘病生活への意気込みを語っております」とされていた。

 芳賀医師は脳リンパ腫の治療について「組織に染みこんでいく腫瘍のため、手術での全摘出はほぼ不可能」と説明。その上で「体力があると思うので、本来行うべき標準治療ができると思う。この腫瘍は治療反応が非常によく、標準治療は約半年で一段落するので、秋には仕事復帰や通常の生活ができる可能性は高いでしょう」と話した。

 再発率の高い病気のため、完治に至るには困難が待ち受けている。当たり役の「遠山の金さん」では諸悪をくじき、プライベートでは300キロ超のマグロとも格闘してきた松方。もう一度舞台に立つ、その思いを胸に、人生最大の格闘に入る。

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