北川悦吏子さん 差別体験明かす

 難病の炎症性腸疾患などを患っていることを告白した脚本家の北川悦吏子さん(53)が25日、公式ブログを更新して世間一般に病気に対する差別が存在することを訴え、その中でカミングアウトに至った理由を明らかにした。

 北川さんは、自分と同じ病を抱える2人の有名人や、また他の難病を抱える有名人の友人がそのことを隠し続けていることを明かし、その一方であえて自分がカミングアウトした理由を、ブログにつづった。

 前提として、世間が病気を抱えた人に抱く「圧」がある。単なる気遣いである場合もあるし、「負をしょった人は、遠ざけたい、というような心」が働くことも。

 北川さん自ら「病名をカミングアウトしたあと、広告の仕事がひとつ飛びました」と“差別”体験を打ち明けた。しかし北川さんは相手を悪く思っているわけではなく「それも一つの見解だなあ、と思うだけです。企業としての」と、むしろその立場を理解している。

 その上で「差別する側の人は 自分がされる側に入ることは、想定外です。恐ろしく、楽観的です。それは、恐ろしいことだと思うのです」と、差別される側に立って初めて分かったことを指摘した。誰もが負を背負い込み、差別される側に立つ可能性があるのだから。

 そして北川さんは改めて「無駄な差別がなくなるといいと思います」と考えた。その延長線上に、「何か、身体や心に不具合があったって 充分に、人生を謳歌していいんです。楽しんでいいし、幸せだ、と言い切っていい。堂々としてれば、いいんです」と、カミングアウトの選択があった。

 ブログの最後に、北川さんは、いつも自分が通って点滴を受ける病院の院内と、そして綺麗に咲くヒマワリの写真を掲載した。「どちらも、愛しい、私の日常です」という言葉を添えて。

 北川さんは先月、雑誌の誌上で長年苦しんできた持病について10万人に1人の難病と言われる炎症性腸疾患であることを告白、さらには良性の脳腫瘍が聴神経を圧迫する聴神経腫瘍も患い、左耳がほとんど聞こえないことも打ち明けた。

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