「つばさの党」代表ら妨害疑いで逮捕、捜査2課の「特捜本部」設置は「本気度の表れ」元刑事が解説

 衆院東京15区補欠選挙を巡り公選法違反(自由妨害)の疑いで政治団体「つばさの党」の代表ら3人が逮捕された事件を受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は21日、デイリースポーツの取材に対し、警視庁捜査2課が「特別捜査本部」(特捜本部)を設置したことに「警察側の本気度がうかがえる」などと解説した。

 逮捕されたのは党代表の黒川敦彦容疑者(45)、党から出馬し落選した幹事長の根本良輔容疑者(29)、運動員の幹部・杉田勇人容疑者(39)。

 3人は選挙期間中に他陣営への妨害行為を動画投稿サイトのユーチューブなどで配信していた。また、SNSで党に批判的な著名人らの自宅住所などの情報を募っていたことも判明。実際、当選した立憲民主党の酒井菜摘氏のほか、タレント・田村淳らの自宅近くで街宣活動をしたケースもあった。さらに、他の党スタッフ複数が他陣営の選挙活動の妨害に関与した疑いもあり、捜査2課は実態を調べている。

 小川氏は「相手候補に対して、政策等についての話ではなく、名誉毀損になるような個人攻撃や罵詈雑言とも取れる言動であった。その内容は一線を越えていました。今回の逮捕は厳しいというより、当然の結果ではないか」と指摘。「これまで選挙活動の中で公選法の自由妨害容疑で逮捕される前例はあったが、それは選挙ボスターを破る等の事案で、今回のようなケースで逮捕されるのは異例」と説明した。

 捜査2課が特捜本部を設置したことに、どのような意味かあるのか。

 小川氏は「通常の捜査本部と違って、『特捜本部』は殺人事件で社会的反響の大きい重要事件が対象になることが多かった。(捜査2課の特捜本部は)被害額が200億円を超えた2006年の近未来通信(※一般投資家から資金を募った詐欺事件)以来、18年ぶりです。選挙違反だけでなく、買収や汚職なども捜査2課が担当するが、それでも捜査本部止まりだった。今回は非常に異例なこと。警察の本気度が見える事件であり、再逮捕も含めて注視している」と付け加えた。

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