日野原重明さん大往生 「習慣病」を提案

 100歳を超えても生涯現役医師として活躍した東京・聖路加(せいるか)国際病院の名誉院長で、文化勲章受章者の日野原重明(ひのはら・しげあき)さんが18日午前6時33分、呼吸不全のため東京都内の自宅で死去した。105歳。山口市出身。葬儀・告別式は病院葬として29日午後1時から東京・青山葬儀所で。喪主は長男明夫(あきお)氏。

 家族によると、経管栄養の延命措置を望まず、自宅での療養を選択。家族に見守られて亡くなったという。

 少年期を神戸で過ごし、京都帝大(現京都大)を卒業。1941年から聖路加国際病院に勤めた。早くから予防医学に取り組み、成人病に代わる呼称として「習慣病」を提案し、後に「生活習慣病」に名称が変わる契機をつくったとされる。

 01年に90歳で刊行したエッセー集「生きかた上手」が120万部を超えるベストセラーになったのをはじめ、著述や演劇、音楽など文化面でも幅広く活躍。ひょうひょうとした口ぶりで「人はいくつになっても生き方を変えられる」などと高齢者論や人間論を語る姿に、国内外に多くのファンが生まれた。ピアノを弾いて作曲をしたほか、患者を癒やす音楽療法の普及に尽力。90歳を過ぎて長年の夢の指揮者にも挑戦した。

 東京大空襲や地下鉄サリン事件では、多くの被害者を病院に受け入れた。1970年に、ハイジャックされた「よど号」に乗り合わせたことも当時話題となった。

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