中島貞夫監督「時代劇は死なず-」3日公開 チャンバラの灯を次の世代に

 時代劇がテーマのドキュメンタリー映画「時代劇は死なず ちゃんばら美学考」が、あす3日から各地で順次公開される。

 監督は東映京都撮影所で活躍した名匠・中島貞夫氏(82)で「世界に通じるチャンバラの灯を消さず、次の世代に、何ができるかを示したい」と語る。

 映画は20年代から活躍した大河内伝次郎、片岡千恵蔵、阪東妻三郎らに始まるチャンバラの変遷を紹介し、殺陣師や評論家らがスターの逸話や特長を紹介。史上一番の“剣豪”役者として票を集めたのは「殺気がすごかった」という近衛十四郎。息子の松方弘樹(74)が思い出を語る。

 中島監督は「戦後、GHQ(連合国軍総司令部)はチャンバラを禁止した。日本人の死生観を見いだし、不気味で怖かったのだろうと思う。そこが本来の魅力」と言う。

 60年代以降の衰退は「『テレビのせいだ』で片付けられてきましたが、それ以前から勧善懲悪で、ラス立ち(ラストの立ち回り)の時にはもう、ドラマ自体は決着している映画が多くて、チャンバラが怖くなく、ただの見せ物になってしまっていた」と振り返る。

 今作の最後に、撮り下ろした数分間のチャンバラ場面を盛り込んだ。「ドラマ性、日本刀が帯びる精神性、悲劇が生むカタルシスがあるチャンバラをやってみた。長編もぜひ撮りたいですね」

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