シン・ゴジラ正体は野村萬斎だった…「狂言のDNA」モーションキャプチャで注入

 狂言師の野村萬斎(50)が、国産ゴジラ12年ぶりの新作となる映画「シン・ゴジラ」に“ゴジラ役”で出演していることが29日、明らかになった。都内で行われた初日舞台あいさつに萬斎がビデオメッセージを届け「ゴジラという生物のDNAを私が継承しております」とサプライズ発表。本作のゴジラはフルCGで描かれているが、モーションキャプチャでデータ化した萬斎の動きが反映されている。

 650年以上の歴史を誇る伝統芸の技術を怪獣王に注ぎ込んだ。萬斎は「狂言のDNAが入ったということで非常にうれしく思っております。ウヒィヒィという感じでございます」とノリノリ。

 現実の動きをデジタル的に記録し、反映させる技術・モーションキャプチャ。映画の本編には姿を見せていなかった萬斎だが、長いエンドロールの最後には名前が。発表済みだった総キャスト328人には入らない、超サプライズな“329人目”だった。

 萬斎主演の映画「のぼうの城」でタッグを組んでいる樋口真嗣監督(50)が“ゴジラ役”をオファーしたのは、クランクイン前の昨春。樋口監督は「器に魂を入れたい。狂言の演目には人間じゃないものがいっぱいあって、この人だったらいけるというのが見えた」と起用理由を説明。

 萬斎は同6月にどのキャストよりも先に撮影に入った。全身タイツで顔に面を付け、尻尾を重りで引っ張りながらゴジラの動きを表現。面と尻尾は自ら要望したという。

 「狂言や能の一つの様式美。神とか幽霊、怪物であるという犯しがたい存在感というものを期待されたように思いますので、われわれ独特の、どっしりゆっくりとした動きの中でゴジラを表現したいと思いました」と重厚感ある新時代のゴジラを実現させた。

 作品は全国349館441スクリーンで公開され、配給の東宝は2014年公開のハリウッド版「GODZILLA/ゴジラ」との対比で興収50億円を狙える好スタートと発表。夏の大本命となりそうだ。

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