ロマンポルノ快挙 国際映画祭コンペに初出品

 28年ぶりに復活した日活ロマンポルノの映画「風に濡れた女」(今冬公開予定)が、スイスで8月3~13日まで開催される第69回ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に正式招待されたことが13日、発表された。1971~1988年まで17年間まで製作された“元祖”を含め、ロマンポルノが国際映画祭のコンペに出品されるのは初となる。

 「風に-」は、「黄泉がえり」「どろろ」で知られる塩田明彦監督の最新作。塩田監督は「月光の囁き」「どこまでもいこう」の2作品をロカルノ映画祭のコンペに出品している。

 リブートプロジェクトと題し、塩田監督と白石和彌監督、園子温監督、中田秀夫監督、行定勲監督の人気監督5人が参加した“新生”ロマンポルノ。ロカルノ国際映画祭プログラム・ディレクターのマーク・ペランソン氏は「ロマンポルノというジャンルは、その名前から誤解されることも、嘲笑されることも多かったのではないかと思います。しかし、実際には多くの偉大な監督たちが、初期のキャリアを積んだ場所であり、今度はその場所で、今の時代の監督たちがどのような偉業を成し遂げてくれるのかを見ることがとっても楽しみです」と期待した。

 受賞発表は現地時間8月13日。都会を離れ、地方都市の山に住む主人公(永岡佑)が、今晩泊めてくれと頼む女(間宮夕貴)の魅力に溺れ、欲望の渦に巻き込まれていく物語。ロマンポルノの長い歴史における快挙に塩田監督は「初期においては映画表現のわいせつ性をめぐって警察権力から度重なる告発を受け、長期に渡る裁判闘争も行われました。いわゆる成人映画というものに対する世間の視線も決して温かいものばかりだったわけではないはずです。

 だからこそ、私の新作がいまこうして由緒あるロカルノ国際映画祭の場で上映されることには、強く心揺さぶられるものがあります。拙作『風に濡れた女』に対するロカルノ国際映画祭からの評価はまた、これまで積み重ねられてきた日活ロマンポルノの歴史そのものへの評価でもあると思われるからです。

 その評価のきっかけとして拙作『風に濡れた女』があることをなにより光栄に感じております」とコメントしている。

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