満島ひかり 徹子のタマネギ頭を再現

 女優の満島ひかり(30)が、NHK総合のドラマ「トットてれび」(土曜、後8・15)で女優の黒柳徹子(82)を演じている。テレビ放送が始まった1953年にNHKの専属女優となった黒柳が、激動の“テレビ赤ちゃん時代”の日々をつづった自伝的エッセーが原作。撮影のため取材時間に1時間ほど遅れてしまい、タマネギ頭の役衣装で「すいませ~ん!!」と駆け込んできた満島が、このほど本紙などに意気込みを明かした。

 タマネギ頭になると、満島が黒柳に見えてくるから不思議だ。地毛とカツラをミックスしており「日によって、うまくいかない時もあって」と笑う。劇中では早口かつ丁寧な言葉でしゃべる黒柳独特の口調もなじんでおり、黒柳本人も「すごく似てる」と太鼓判を押している。

 ドラマが目指すのは、何もかもが手探りだったテレビ創成期の熱気だ。当時はドラマでさえ生放送、冗談のような実話のドタバタが劇中でも繰り広げられるだけに、満島は「半分は徹子さんの役、半分は自分があたふたしてるだけ、という日々が続いてます」と翻弄(ほんろう)される日々を楽しんでいる。

 黒柳との縁は深い。2011年の連続テレビ小説「おひさま」で、昭和を生きた満島の役の老後を黒柳が演じた。満島が「徹子の部屋」の楽屋まで押しかけ「私の晩年の役はあなたしかいません」と直談判したものだ。

 黒柳は「『おひさま』の時、満島さんに頼まれて、うれしいなと思って。すごく大好き」と女優・満島への信頼を口にしている。今回も配役を聞いて「満島さんならいいわぁ」と快諾したという。

 クランクイン前、満島と黒柳の2人だけで3時間の食事会を開いた。黒柳の車で家まで送ってもらったという満島は「『私は私のパワー以上のことになったらやらない。無理はしない』って言っていて、いいなぁ、と思うんです。魂の魅力を丸ごと発信する、天性の発信者だと思います」と印象を明かした。

 テレビが自由で粗削りだった時代に高い熱量を放つ役柄に、満島は「彼女は司会者でも女優でも歌手でもなくて黒柳徹子。1番きらめくために考えてやってます」と意気込む。ミュージカルシーンがあるなど、ドラマそのものが黒柳のように型破りな異色作だ。

 4月30日の初回視聴率は10・1%。5月7日の第2回は11・2%と上昇した。近年、大河ドラマと朝ドラではないNHKドラマの2ケタ視聴率は極めて異例で、土曜ドラマでは14年1月18日の「足尾から来た女」初回の10・1%以来。大ヒットの兆しが見えている。(数字はビデオリサーチ調べ。関東地区)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス